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ブックマーク / news.kanaloco.jp (31)

  • 【連載】県立図書館「廃止」を問う(3)=手に取ることで「出会う」/神奈川:ローカルニュース : ニュース : カナロコ -- 神奈川新聞社

    「ものすごく貴重なも普通に並んでいる」。経団連レファレンスライブラリーに長く勤めた社史研究家の村橋勝子さんは、県立川崎図書館の4階にある社史室の特色を端的に表す。 1万6千冊を超える全国随一の社史コレクション。その魅力は数だけではない。書棚からを手に取って見られる「開架式」が、利用者の絶大な支持を集めているのだ。 10年ほど前、村橋さんは毎週末ここに通い、1万冊以上をひもといた。その成果は400ページ超の大冊「社史の研究」に。「その場で閲覧、コピーできることに意味がある」 シリーズ累計で150万部を突破した「日鉄道旅行地図帳」(新潮社)を監修した地図研究家の今尾恵介さんも、執筆の過程で同館の「開架式」に助けられた。鉄道会社や路線、駅の変遷を、数十冊の社史で確認したという。「片っ端から見られるメリットは大きかった。1冊ごとに閲覧請求が必要になれば、書けるも書けなくなる」 ◆「

  • 【連載】県立図書館「廃止」を問う(2)=そこにポリシーはあるか/神奈川:ローカルニュース : ニュース : カナロコ -- 神奈川新聞社

    県立の図書館がなくなる-という驚きの一方で、県教育委員会が示した県立図書館、県立川崎図書館の2館の閲覧・貸し出し廃止案に、一定の理解を示す声もある。 例えば、交流サイトのフェイスブック上で今回の廃止案の「考える会」を主宰する岡真さんは、県教委の方針を「拙速だ」と批判しながらも、県立2館の機能について「市町村立図書館の支援に専念するのは、決して間違った考え方ではない」と話す。 国立公文書館長の高山正也・慶大名誉教授(図書館情報学)も「日常的なサービスは身近な市町村が行うべきだ。役割分担で公的な資源を有効に使える」と説明する。 1950年に施行された図書館法などは、図書館の役割を市町村と都道府県とで明確に区別している。大ざっぱにいえば、市町村は住民の読書のための情報拠点、都道府県は専門書の保存と人材育成を通じて市町村を支援する「中核」という位置づけだ。 その違いは、実際に足を運べば感

  • 【連載】県立図書館「廃止」を問う(1)=本にさわれない?/神奈川:ローカルニュース : ニュース : カナロコ -- 神奈川新聞社

    「拙速、安易ではないか」「手続きが民主的でない。合意形成がおざなりだ」 昨年11月16日夜。県教育委員会が、その9日前に県立図書館横浜市西区)、県立川崎図書館(川崎市川崎区)の閲覧・貸し出しサービスの廃止を打ち出したことを受け、横浜・関内のビルの一室に図書館の常連利用者ら約30人が集まり、公開座談会を開いた。 「古いのにおいをかぎながら図書館に一日いると、何かが分かった気がする」。参加者の一人は言った。図書館の建物に入って、書棚に並ぶの背表紙を見回し、手に取ってその場でページをめくり、気に入ったら借りて帰る、という一連の経験。「閲覧、貸し出しの廃止」は、それができなくなることを意味する。 とりわけ行方が案じられているのが県立川崎図書館の存在だ。1万6千冊という国内随一の社史コレクションをはじめ、科学技術の専門書がそろっている。 同館を拠点に、京浜地区の民間企業など96団体が技

  • 「県立図書館の閲覧・貸し出し廃止、川崎は廃館」と県教委方針/神奈川:ローカルニュース : ニュース : カナロコ -- 神奈川新聞社

    県内屈指の専門書を有する県立図書館2館について、県教育委員会は7日、横浜市内の1館に図書所蔵機能を集約し、閲覧・貸し出しサービスは廃止する方向で検討していることを明らかにした。川崎図書館は廃館となる見通し。県緊急財政対策に基づく施設見直し計画の一環で、今後は市町村立図書館の機能を補完する事業に特化させる方針だ。都道府県立図書館を県民が直接利用できなくなるケースは例がないという。 県教委は、県立図書館の役割として▽図書の相互貸借システムの運営▽司書の研修▽専門書の収集-などを列挙。県内の公立図書館は、全33市町村で40年ほど前の約4倍に当たる75館が整備されていることから、「閲覧や貸し出し業務は県民に身近な市町村が担うべき」との考えを示した。 県立図書館2館の蔵書計約104万冊は、公立図書館など112機関が加入する「県図書館情報ネットワークシステム」(KLネット)を大学や企業に拡充し、各

  • 県有施設「3年間で原則廃止」、神奈川臨調が県に提言へ:ローカルニュース : ニュース : カナロコ -- 神奈川新聞社

    県財政の再建に向けた意見をまとめる県の外部会議「県緊急財政対策部調査会」(神奈川臨調=座長・増田寛也元総務相)は26日、全ての県有施設について「3年間で原則廃止する」との方向性を打ち出した。県が所有を続けず、維持管理にも関わらないことを基方針にし、補助金に関しても「全て一時凍結して見直すべき」と指摘。都内で開いた会合で全メンバーの意見がまとまった。7月の「中間まとめ」で明文化し、黒岩祐治知事に提言する。 2回目となる臨調の議論では、県が施設を所有する必要性について、耐用年数などを踏まえた財政負担の視点で検討した。対象は県立図書館など県民利用施設(107施設)のほか、県税事務所や保健福祉事務所といった出先機関(132機関)、社会福祉施設(15施設)などで、学校と警察を除く全施設とした。 増田座長は各委員から出された意見を総括し、「基は原則全廃。県は(維持管理に)関わらないという強い

  • 「耳から聞く図書」が40館周年、朗読テープ「次代へつなぎたい」/藤沢 :ローカルニュース : ニュース : カナロコ -- 神奈川新聞社

    藤沢市で活動を続けるNPO法人「耳から聞く図書館」(通称・耳図書)が設立から今年で40周年を迎える。視覚障害者向けに始まったボランティア活動だったが、読む側も高齢化し、代表は「次の若い世代にうまくバトンタッチして活動を継続させたい」と話している。 藤沢駅からほど近い雑居ビルの一室。壁一面が“棚”だ。この40年間で計1560作品。ボランティアスタッフが、一冊一冊ページを繰りながら朗読し、カセットテープに吹き込んできた。 代表を務めるのは、水野節彦(さだひこ)さん(71)。現役のころは、NHKアナウンサーとして活躍し、2009年までNHKラジオ深夜便のアンカーを務めていた。今も同番組の「あすへの言葉」でディレクターを担当している。まさに、読むプロとして歩んできた。 耳図書を1972年に立ち上げたのは、水野さんの母・ミツヱさん(故人)。65歳のとき「子どもが成人し、福祉の仕事に就きたかっ

  • 明応東海地震の古文書裏付けへ、鎌倉大仏の津波痕跡探る/神奈川:ローカルニュース : ニュース : カナロコ -- 神奈川新聞社

    1498年の明応東海地震で大仏殿に津波が至ったとの記録がある高徳院(鎌倉市長谷)で5日、津波堆積物調査が行われた。地中から採取した土に、海から流されてきた砂や化石などが含まれていないか詳細に分析する。 同院は海岸から約800メートルに位置し、海抜は12メートル。紀伊半島から房総にかけて押し寄せたとされる明応東海地震の津波が、大仏殿にも到達したとの記述が古文書に残っている。 調査は、東日大震災を受けて県が進めている浸水想定範囲見直し作業の一環で、古文書の記録を裏付けるのが目的。ただ、一帯は古くから生活の場となってきたため、土地が改変されるなどして痕跡が見つからない可能性もある。 この日は3カ所でボーリング調査を行い、地表付近から深さ4メートルまでの土を採取した。今後、含有物とそれが形成された年代を特定する。 県の新たな試算では、最大級の津波が起きると、大仏周辺も浸水する可能性が高い

  • ペコちゃん、ケロちゃん…企業キャラの秘話紹介、川崎図書館で企画展/神奈川:ローカルニュース : ニュース : カナロコ -- 神奈川新聞社

    誰もが目にしたことのあるおなじみの企業キャラクターを、社史やグッズを通じて紹介する企画展が、県立川崎図書館(川崎市川崎区)で開かれている。キャラクターに込められた思いや誕生秘話など、意外な歴史や面白い逸話を伝えている。10月12日まで。 同図書館は約1万5千冊もの社史を所蔵。国内有数のコレクションを活用し、年に1回ほど企画展も開催してきた。今回の展示では、約30社のキャラクターを取り上げた。 このうち、不二家の「ペコちゃん」や、店頭カエルで有名な興和の「ケロちゃん&コロちゃん」は、それぞれ両社から人形などを借り受け展示している。 しょうゆの器にもなっている崎陽軒の「ひょうちゃん」は、漫画家の故横山隆一さんが目鼻を描き、名付け親となったエピソードが紹介されている。 また、日ビクターのキャラクター「ニッパー」については、飼い主の死後も蓄音機でその声を聞いていた犬の実話が基になっている

  • 富士山の高さが変わる? 「日本水準原点」震災で沈下か/東京、神奈川ほか:ローカルニュース : ニュース : カナロコ -- 神奈川新聞社

    東日大震災に伴う地殻の変動で、東京・永田町にある「日水準原点」が沈下した可能性が出ている。全国のあらゆる標高の基準になっていることから、例えば富士山の高さ(3776.24メートル)も微妙に変わってしまいかねない。正確な基準は震災復興にも欠かせないため、国土地理院は再測量の作業に入る。 国土地理院は震災後、衛星利用測位システム(GPS)で全国の水準点を観測し、東北から関東地方の広い範囲で沈下を確認した。宮城県の牡鹿半島では観測史上最大の1・2メートルの沈下を記録。首都圏でも沈下したことが分かっている。 水準原点は10分の1ミリの精度が必要なためGPSでは観測できないが、国土地理院は「周辺の状況から沈下した可能性がある」(測地基準課)とみている。 水準原点は油壺験潮場(三浦市)で観測する平均海面を標高0メートルとして導き出している。「復旧測量」と呼ばれる再測量は、標尺や計測機器を使う

  • 有隣堂が古本事業本格参入「ReBOOKS(リブックス)」を24日開業/神奈川:ローカルニュース : ニュース : カナロコ -- 神奈川新聞社

    大手書店の有隣堂(横浜市中区)は21日、古事業に格的に乗り出すと発表した。藤沢店を拡張し、新業態の古ショップの第1号店「ReBOOKS(リブックス)」を24日開業する。書籍業界は売り上げ不振に苦しんでおり、老舗書店も新しいビジネスモデルを模索している。 古事業を強化する狙いについて有隣堂は「新刊書籍の販売が振るわない中、新しいビジネスモデルを構築するとともに、集客力を高めて新書の買い回りにつなげたい」と説明している。今後も店舗の立地条件を考慮して拡大していくという。 新業態店で扱うのは古約2千冊と、絶版などの理由で再販制度を外れたアウトレット約5千冊。藤沢店では2カ月に1回程度「古書フェア」を開催しており、参加している地元の古書店12社の在庫を中心に並べる。 古を買い取る仕組みも整える。比較的新しい古はバーコードを読み取ることで即座に流通価格が表示されるソフトを使用す

  • 出版不況で書籍流通形態に変化、発注力や販売力求められる書店側は模索続く:ローカルニュース : ニュース : カナロコ -- 神奈川新聞社

    返品率改善や売り上げ増に向けて、取次店や出版社が主導する新しい書籍流通の仕組みが動き始めている。「成果報奨方式」や「買い切り選択制度」と呼ばれるもので、書店側にメリットもある一方、適正発注や販売力が求められるため、導入には模索も続く。 大手取次店の日出版販売(日販、東京都千代田区)は今月、全国約500の書店で「成果報奨方式」を格導入した。返品率を改善すれば書店に報奨金を払う。逆に目標に大きく届かなかった場合は罰金が発生する。「返品率を下げることで流通コストを少しでも減らしたい。書店の競争力強化にもつながる」(マーケティング部)と狙いを説明する。 横浜市港北区に3店を展開する天一書房は、日販が2009年度に実施した試行に参加。08年度に40%を超えていた返品率は38%に改善したという。天一書房の担当者は「商品を取捨選択することで返品率減少になった」と話す。 TSUTAYAを中心と