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ブックマーク / note.com (2,131)

  • 図書館総合展で「―文芸3団体、出版5団体、そして図書館の取り組み」を聴いてきた|JunTajima

    こちらのイベント。 先日発表のあった「読書バリアフリーに関する三団体共同声明」および「読書バリアフリーに関する出版5団体共同声明」を受けて、声明が出るきっかけになった「ハンチバック」の市川沙央さんにコメントを聴き、それに対して三田誠広さん、落合早苗さん、立花明彦さんがそれぞれに語るというイベントだった。各声明はもちろん知っていたけど、市川沙央さんが「総論賛成、各論反対」になるのじゃないか、と言われていて、まあそうですよね、という感じ。独裁国家じゃないんだからそんな簡単に歩調は合わせられないだろう。とは言えこういう声明が出たことは評価するとも言われていたのでまずはここから、ということか。 電子書籍に関連する話としては、ビューアに読み上げさせる図版の代替文字は著者がつけておくべき、という話も出ていた。これ、来そうあるべきというのはわかるし、新しく作るものはそういう方向に持って行きたいというの

    図書館総合展で「―文芸3団体、出版5団体、そして図書館の取り組み」を聴いてきた|JunTajima
  • 松丸契と彼の「幽霊」たちに関する断想——「SOUND & CITY Presents Playing with Ghosts: Kei Matsumaru」について|細田成嗣

    松丸契と彼の「幽霊」たちに関する断想——「SOUND & CITY Presents Playing with Ghosts: Kei Matsumaru」について 極めて魅力的なコンセプトがあったとして、当然といえば当然だが、それを具現化した際に魅力的な音楽になるか否かはまた別の話である。受け手側にとっては、あらかじめ把握したコンセプトを単に確認するために聴くことほど退屈な聴取もないだろう。優れた作品や表現であるなら、多くの場合、具現化された響きを実際に体験することで何がしか新たな気づきが得られるものである。それは言語化された概念からは漏れ落ちていた種々さまざまな知覚情報かもしれないし、制作者でさえ意図していなかった別のコンセプトが浮かび上がってくるような発見に満ちた体験、あるいはもしかしたら「退屈な聴取」そのものがそれとして魅力を放ち可能性を開くような経験かもしれない。ともかく作品や表

    松丸契と彼の「幽霊」たちに関する断想——「SOUND & CITY Presents Playing with Ghosts: Kei Matsumaru」について|細田成嗣
  • 飯倉洋一『仮名読物史の十八世紀』(ぺりかん社)|菱岡憲司

    かつて「研究者に必要な資質は」と問われたとき、「勇気」と答えたことがあります。テキストを読み込み、研究史を踏まえ、熟慮してなお、ことさらに異を唱えるわけではないけれど、おのずからに抱く所感が通説と異なるときに、批判覚悟でそれを世に問う覚悟を持てるかどうかが、一人前の研究者として必要な資質だと思っているからです。 それは、そもそも学問への恐れを抱かず、状況を顧みず我を押しとおす蛮勇とは異なります。だから、批判に対しても真摯に応対し、容れるべきは容れ、しかしおかしいと思うことは譲らず、考察を深めて説明を尽くし、その結果、議論が活性化することをよろこぶ。そんな勇気をみなが持てたら、どんなに学問の世界は風通しがよくなるでしょう。 飯倉洋一『仮名読物史の十八世紀』(ぺりかん社)を一足先に拝読して、書に横溢する勇気に打たれました。 仮名読物とは、近世小説に加え、教訓書・軍書・随筆などのいわゆる圏外文

    飯倉洋一『仮名読物史の十八世紀』(ぺりかん社)|菱岡憲司
  • グラフィックデザイナーになってよかった。|カイシトモヤ|note

    これからは、noteのプラットフォームでたまに文章を書いていこうと思っています。 ラフに文章を書いていこうと思うので、書籍のように推敲を重ねた形でリリースするつもりはありませんが、お気軽に読んでもらえれば幸いです。 自分は「アートディレクター」という肩書きを看板に掲げて仕事をしていますが、それはディレクション側の立場が多くなったことで、レイアウトなどのいわゆるデザイン作業、と呼ばれている活動の機会が減ったというのもあり、「グラフィックデザイナー」という肩書きに気後れしているからなのですが、やはり自分の根源はグラフィックデザインにあるのだとあらためて思っています。 グラフィックデザインという仕事を僕なりに定義すると、「対象をうまく抽象化し、要素どうしの関係性を構築すること」という結論にたどり着きました。このことについては、またの機会に詳しく書きたいと思いますが、このグラフィックデザインの能力

    グラフィックデザイナーになってよかった。|カイシトモヤ|note
  • 古田徹也『言葉なんていらない?——私と世界のあいだ』|表紙の絵と挿画(土屋萌児)のご紹介|創元社note部

    10代以上すべての人のためのシリーズ「あいだで考える」、10冊目は古田徹也『言葉なんていらない?——私と世界のあいだ』です。 私たちは言葉を通して世界や他の人々をつながっています。一方、言葉はときに不正確で、誤解やトラブルの元にもなります。 はたして言葉は私と世界をつなぐ「メディア=媒介物」なのか、はたまた両者を隔てる「バリア=障壁」なのか。そもそも、私たちは「発話=言葉を発すること」を通して、いったい何をしているのでしょうか——? 書はこれらの問いから出発し、言葉を旅していきます。その旅の空間を伝え、一緒に歩いてくれるのが、アニメーション作家の土屋萌児さんの作品たちです。 この記事では、土屋さんによる装画(=表紙の絵)・挿画のメイキングをご紹介します。土屋さんより、この記事のために特別に作った動画やコメントも寄せていただきました! まずは表紙の絵。 一見ふつうの絵のようですが、実はこれ

    古田徹也『言葉なんていらない?——私と世界のあいだ』|表紙の絵と挿画(土屋萌児)のご紹介|創元社note部
  • ウィーンの十二音技法の流派は3つある。シェーンベルク流とハウアー流と・・・ 知らないことばかりな音列の話(Die Klangreihenmusik) 其の1|のらクラシック部

    はじめに  この記事には有料部分はありません。記事の最後に有料スペースを設定しています。もしカンパしていただけたら部員一同の励みになります。 今年の夏、Youtubeチャンネル『のらクラシック部』という初心者からマニア、プロアマ問わず楽しめる音楽チャンネルを開設しました。このnoteアカウントでは動画とは別の話題や動画に関するおまけコンテンツなどを投稿していく予定です。もしよろしければこちらもご覧いただけると嬉しいです! 前置き (文章,画像:moja) 先日、SNSの知り合いでピアニストの榎智史君が企画したコンサートを聴きに行きました。 シェーンベルク生誕150周年記念に因んだ十二音技法をテーマにしたプログラムで、「彼が近年熱心に取り組んでいる「十二音技法」が用いられた作品をテーマにした、謂わば集大成的なコンサートだった」と、部員で榎君の友人でもあるはせが僕に教えてくれました。プログ

    ウィーンの十二音技法の流派は3つある。シェーンベルク流とハウアー流と・・・ 知らないことばかりな音列の話(Die Klangreihenmusik) 其の1|のらクラシック部
  • なにはともあれ略歴を|かんべむさし

    兵庫県出身。1948年生まれです。1970年、関西学院大学社会学部卒業。在学中は広告研究会に所属し、卒業後は広告代理店に勤めて企画製作の仕事をしました。途中、早川書房主催のSF小説コンテストに応募し、選外佳作として掲載されたことがきっかけで作家となりました。 1977年、星雲賞、1986年、日SF大賞受賞。「決戦・日シリーズ」「笑い宇宙の旅芸人」「ミラクル三年、柿八年」など著書多数。 深夜放送世代のラジオ好きでもあるため、ラジオ番組も何度か担当させてもらいました。皆さんのお役にたつ情報をと、もっかいろいろ準備中です。

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  • 黒死病を克服したPENTAX K-30!|きくりんぐ

    ヤフオクで PENTAX K-30を入手 ヤフオクで PENTAX K-30 +smc18-135mm DA オリーブグリーン色 ジャンク品が目に留まり、競り勝って落札!前にクリスタルブルーのK-30も手に入れていたんですがね。 またPENTAX病です。バッテリーレス、14000円+送料は高かったかなあ。落下した傷があり、ついていたストラップもボロボロ。 黒死病と診断 まあ、色がかっこいいから、万が一動かなくても飾っておけばいいかな?と思っていたのですが、電源は入って機能的には問題なさそう。しかし!オートも含め全て撮影した画像は真っ黒!あ!これが黒死病か。前のK-30は問題なく手放すまで使えていたんですがねえ。 真っ暗。増感すると何が写っているか?なんだかPENTAX沼に入っていた感じで少し嬉しかった。Youtubeで分解修理しなくても黒死病を治す動画あり、また成功した!というコメントが多

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  • 【連載#1】サイエンス・フィクションのなかの言語実験たち(鯨井久志) 第1回 ハーラン・エリスン |作品社

    まえがき 「……敢えて言うなら、医学と同様、翻訳もまた芸術なのだ。ただし、それは科学に基づいた芸術である。……」――ジョルジュ・ムーナン『翻訳の理論』 翻訳。すなわち、ある言語で表された物事を、また別の言語に置き換える行いは、質的に困難を孕んでいる。これは、シニフィエあるいはシニフィアンといった大層な言語学用語を持ち出さずとも、感覚として了解できることであろう……鳩を撃つのに大砲は不要なのだ。現実にあるもの――それはカギカッコ付きの「現実」であって、たとえそれが実在であろうが非実在であろうが構わないのだが――つまり、脳が処理したイメージを、さらに言語という記号で表してみせる一連の動作によって、われわれは会話をし、文章を紡ぐ。それが塊になると、戯曲になったり小説になったり、あるいは詩歌になったりする。発信者が抱くもやもやとした概念、情景、人物、何だってよいが、それをそのままの形で受信者に伝

    【連載#1】サイエンス・フィクションのなかの言語実験たち(鯨井久志) 第1回 ハーラン・エリスン |作品社
  • 「楽しく研究して」なんて聞かないで|まつーらとしお

    オンライン開催だから気楽に参加できるけど,日常が入り込むのはちょっと大変で面倒なこともある。ちなみに明日は学会中に荷物が届く予定もある。 それでも学会に参加するのは発表するにせよしないにせよ基的に楽しみなのは変わらない。ただ学会でちょっと思い出したことがある。 ある発表を聞いていたとき,ある調査の結果を報告しているのだけど違和感がすごかった。というのも私なら割合を使うところを実数で報告していたのだ。もちろん実数の方が良いとかそれでも構わないというケースはあるのだけど,理由が分からないので質疑の時間に聞いてみた。 するとその方は「実数の方が違いが出て説得的になるかと思ったからそうした」と答えた。 実数・割合でごまかすのなんて新聞とかウェブメディアがやることはあるけど,研究発表で目にするなんて僕は思ってもみなかった。これってつまり事実として効果があるとかこれこれが影響してるとか結果の真実性よ

    「楽しく研究して」なんて聞かないで|まつーらとしお
  • 「Loveless」の革新性、その先にあるシューゲイザーの可能性|ピアノ弾き

    1991年にMy Bloody Valentineが「Loveless」をリリースして以降、彼らがシューゲイズというジャンルに多大な影響を及ぼした事は説明するまでもない。 しかしそのあまりに特徴的なサウンド故に「Loveless」の影響下のシューゲイズが「マイブラっぽいサウンド」としてパターン化されてしまう流れの起点にもなってしまっている。影響を受けつつもオリジナリティのあるシューゲイズを作り出すにはどうすれば良いのか。 という訳で今回はマイブラの功績を分析するだけではなく、模倣に留まらない新しいシューゲイズの方法論について考察していこうと思う。 My Bloody Valentineの特徴オリジナリティのあるシューゲイズを作る為に、まずはマイブラのサウンドの特徴を知る必要があるのでざっくりとおさらい。 彼らについてキャリア全体を参照するとあまりに膨大なので、代表作である「Loveless

    「Loveless」の革新性、その先にあるシューゲイザーの可能性|ピアノ弾き
  • 東京ロッカーズ異聞|モモヨ

    そろそろ皆さんお待ちかね、東京ロッカーズについて集中的に書いてみようと思う。 1978年3月半ばのことだ。 ラモーンズ・ファンクラブのスタッフだという少女達がリハスタジオを訪ねてきた。来る3月30日屋根裏で開催する「ブランク・ジェネレーション」のフィルムコンサートに招待したいというのだ。 出掛けてみた。 フィルムは「ブランクジェネレーション」だけでなくストラングラーズなどのプロモーションフィルムの上映もあった。 ミラーズというバンドがゲストで出ていてイベントの後で紹介された。話しているうちに彼等がメグ(ミスターカイトのジーン)の友人であることを知った。俺は16歳の頃、すでにメグ(ジーン)と出会っていた。そこで俺は早速4月15日北区公会堂で開催するコンサートに出ないか?とドラマーのヒゴくんにたずねたんだ。 「メグ達(ミスター・カイト)も出てくれるんだ」さらにそう言った。 後の「Change

    東京ロッカーズ異聞|モモヨ
  • 【話題沸騰の大著】『物語要素事典』とはなにか?|国書刊行会

    いわゆる《奇書・鈍器》製造を連綿と続ける小社のラインナップのなかでも間違いなく最重量級といえる一冊、『物語要素事典』(神山重彦著)。B5判・4段組・1368頁――あまりに規格外な存在感により先日の発表後はSNSで話題沸騰となった書は、いよいよ2024年10月末に刊行予定です。 記事では『物語要素事典』の担当編集者(河)が、書の魔性の魅力を以下熱く紹介します。 【★書の詳細パンフレットは小社Webページよりダウンロードいただけます】 物語要素事典とはなにか——智識の巨大な結晶『物語要素事典』とは、文学に限らない古今東西のあらゆる物語を、その〈核となるアイデア〉=「物語要素」ごとに分類し、物語の筋書きを紹介する事典です。 コンセプトは極めて明快ですが、途方もないのは、その徹底的な緻密さと網羅性、それに由来する比類のない浩瀚さ。 書の編集作業を振り返ると、やはり校正刷の総体がとんでも

    【話題沸騰の大著】『物語要素事典』とはなにか?|国書刊行会
  • Steven Stapletonが日本の音楽を(少しだけ)耳にした + Voice Recordsのこと|Yu Hirayama|note

    前回の最後に書いたように、今回は筆者が2018年10月にSteven Stapleton(NURSE WITH WOUND)の自宅を訪ねた際、持参した日音楽を一緒に聴いた時のことを記す。場所はSteveの工房、馬小屋の隣にある小さな家屋。ライヴ時の物販スペースで売る予定のCDをパッケージする作業時のBGMとして流した。用意したものの半分ほどしか流せなかったほか、彼の感想も録音していなかったので、メモ程度のものであるとご容赦ください。 また、後半は彼が過去に集めていた日音楽についても記載する。 ・浅川マキ / 十三日の金曜日のブルース (『浅川マキの世界』 1970) 『Merzbild Schwet』で東京キッドブラザーズをコラージュしていた例もあり、(昭和の)日人女性の歌い方が好きだと予測しての選曲。しかし歌よりも、曲間をつなぐコラージュの方が興味深そうであった。もっと感情が込

    Steven Stapletonが日本の音楽を(少しだけ)耳にした + Voice Recordsのこと|Yu Hirayama|note
  • 「楽しい」を伝えることのむずかしさ - コーヒーもう一杯 vol.34 イベントレポートに寄せて|珈琲マインド

    30回以上も一つのイベントを続けると、一つの"型"が出来上がる。 「芳醇な香り立つコーヒーのような、ほっこりとしてちょっぴりほろ苦い、琥珀色の名曲の数々を味わいませんか?」 そういう長いキャッチコピーを掲げ、名古屋で活躍するシンガーソングライター・アジマカズキと意気投合するかたちで始めた「コーヒーもう一杯」も、コンピレーション・アルバムの制作を経て、そこに参加したバンドやミュージシャンがそのまま"馴染の"出演者となって(解散してしまったり活動が途絶えたグループもいるけど)これまで続けてきた。 とはいえ、僕は何かする時には「常に新しいことがしたい」という信念があり、「コーヒーもう一杯」もそれは例外ではなく企画ごとにそのカラーを少しづつでも更新していきたい、と考えている。 これまで大抵のブッキングでは、"馴染の"ミュージシャン2~3組に県外ミュージシャン1組、といった具合に、イベントの安定感を

    「楽しい」を伝えることのむずかしさ - コーヒーもう一杯 vol.34 イベントレポートに寄せて|珈琲マインド
  • 朝日出版社の株式譲渡・取締役全員解任・資産売却と労働組合の要求|朝日出版社(ブックマン社)労働組合

    朝日出版社および系列会社のブックマン社は、今、理不尽な買収劇に巻き込まれています。 私たちは朝日出版社労働組合です。2024年7月11日に結成し、現在では全従業員の過半数で構成されており、日出版労働組合連合会に加盟しています。 現在、私たち、そして私たちの会社は、重大な危機に直面しています。 2023年4月、小社の創業者である会長・原雅久が亡くなりました。創業者が株を100%保有しており、そのままご遺族(2名)が相続されました。 2024年5月、当時の代表取締役である小川洋一郎社長のもとに意向表明書(買い手候補が、会社を買収したいと手を挙げ、金額などの条件を提示した書類)が届き、株主が会社の株式を、ある会社(X社と呼びます)に売却する意向を示したことが通知されました。 (※私たち組合は、会社との労働協約において、「組合員の労働条件に重大な影響を及ぼす事項について、事前に時間的余裕をもって

    朝日出版社の株式譲渡・取締役全員解任・資産売却と労働組合の要求|朝日出版社(ブックマン社)労働組合
  • Soft Machine「Third」レビュー|ARF

    3rd Album (2LP) Release Date: 1970 Mike Ratledge - Keyboards Elton Dean - Alto Sax, Saxello Hugh Hopper - Bass Robert Wyatt - Drums, Vocals + Lyn Dobson - Soprano Sax, Flute (1) Jimmy Hastings - Flute, Bass Clarinet (2,4) Rab Spall - Violin (3) Nick Evans - Trombone (2,4) ソフト・マシーン / Soft Machineの3rdアルバム「Third」は、エルトン・ディーンがバンドに加入した後、リン・ドブソン、ジミー・ヘイスティングスらをゲストに迎えて制作された作品である。収録曲数は4曲でいずれも18分以上といういかにもプログ

    Soft Machine「Third」レビュー|ARF
  • 1970年代のフランク・ザッパはライブ盤でもオーバーダブしまくりだった|ARF

    今回の記事はフランク・ザッパのある種の「神話」に踏み込むかもしれない内容だが、逆にザッパのファンからすれば「何を今更」というレベルの話ではあるし、この辺の事情について日語で詳しく述べている文章もあまり見かけないので自分が書いてしまう。 昔のライブ盤では、ライブで演奏をミスったり上手く録音出来なかった箇所に、後からスタジオで演奏を被せる(オーバーダブ)という手法が結構カジュアルに行われており、しかもそれがちょっと注意深く聴けば分かるレベルの編集だったりするのだから実に大らかな時代だったと思う。それでもベーシックトラックがライブ演奏ならまだマシな方で、中には演奏自体がそもそも純然たるスタジオ録音で、それにMCや歓声などを追加してさもライブで演奏しているかのように仕立て上げた、所謂「疑似ライブ盤」なんて代物も出回っていたのだから凄い。代表例としてはジェームス・ブラウンのアルバム「Sex Mac

    1970年代のフランク・ザッパはライブ盤でもオーバーダブしまくりだった|ARF
  • 「はにわ展」と「ハニどぐ展」、どっちから見る?|縄文ZINE_note

    10月16日(この記事の公開当日)に開幕した東京国立博物館の特別展「はにわ」(以下「はにわ展」)。そしてその二週間前、10月1日から東京国立近代美術館で始まった「ハニワと土偶の近代」(以下「ハニどぐ展」)。この二つの展示を見た感想である。 どちらも考古をテーマにした展示ではあるけれど、そのアプローチは大きく違う。 「はにわ展」は日中のはにわの優品、各地の至宝とも呼べるはにわを一堂に集め、古墳時代のアイコンでもあるはにわの魅力を伝える特別展。東京国立博物館でのはにわ展が50年ぶりと、その力の入り様は集められたものからポップな図録、ミュージアムショップでの充実したグッズからも滲み出るものがあった。 展示はゆったりと一つ一つをじっくり見れる展示となっていて、モノを見たい人にとっては理想的な空間になっていたと思う。逆に説明は少なく、かつきちんと説明をするには資料は少ないなとも感じつつも、初めては

    「はにわ展」と「ハニどぐ展」、どっちから見る?|縄文ZINE_note
  • 同人誌の表紙に素材集の写真サンプルを模写したイラストを使ったら高額請求、そして訴訟された件|波島想太

    はじめに※件は私自身の実体験ではありません。 件概要平成29(ワ)672等損害賠償請求事件 平成30年3月29日 東京地方裁判所 主 文 1 原告の訴請求及び被告の反訴請求をいずれも棄却する。 2 訴訟費用は,訴反訴を通じこれを7分し,その6を原告の負担とし,その余を被告の負担とする。 https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail7?id=87634 件は「原告が,被告において原告の販売する写真素材を原告に無断でイラスト化して自らの作品に使用して販売した行為が,原告の当該写真素材に係る著作権(複製権,翻案権及び譲渡権)を侵害すると主張」し、「被告が,訴の提起を含む原告による過大な損害賠償請求等が不法行為に当たると主張」し、それぞれ損害賠償請求をしていた事案です。 以下、判決文より要約です。 原告は、写真等の映像コンテンツを作成、

    同人誌の表紙に素材集の写真サンプルを模写したイラストを使ったら高額請求、そして訴訟された件|波島想太