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ブックマーク / www.cembalo.com (6)

  • Cembalo, Clavicordo & Fortepiano

    レオンハルトとチェンバロ (1993年秋・レオンハルト来日プログラム) 今回のレオンハルトの来日公演で使用されるチェンバロは次の2台の予定である。 1台は、ブレーメン在住の製作家マルティン・スコヴロネックが1990年に製作した2段鍵盤のフレンチ・モデルで、1755年にルーアンのオルガン製作家ニコラ・ルフェーヴルが製作した楽器に基づいており、『ヴェルサイユの栄光』のプログラムで使用される。2年半前の来日の際にも大半の演奏会で使われたチェンバロである。基になったルフェーヴルのチェンバロは10年程前にレオンハルトが購入したもので、やはりスコヴロネックによって修復された。18世紀にチェンバロの黄金時代を現出せしめたフランスのチェンバロは、その製作台数と楽器の品質の何れにおいても他国を圧倒し、今日製作されるいわゆる歴史的チェンバロのレプリカは大半もまたフレンチ・モデルである。しかしオリジナルのフラン

  • Cembalo, Clavicordo & Fortepiano

    十月の十三日と十四日の二日間にわたって東京の浜離宮朝日ホールで行なわれた、アンナー・ビルスマのバロック・チェロによるバッハの《無伴奏チェロ組曲》の全曲連続演奏会は、私にとってこの上ない体験の場となった。私は、過去二十年余りにわたってビルスマによるバッハの組曲を、幾度となく聴いてきたし、そればかりか、たび重なる来日の折毎にチェンバロあるいはフォルテピアノで彼と共演し、その度に、バッハの無伴奏組曲のことが何らかの形で話題にのぼらぬことはなかった。アムステルダムの彼の家に泊まって、真夜中に、彼のバッハの練習に立ち会ったことも一度や二度ではない。私の知っている限りの音楽家のレパートリーの中で、ビルスマの弾くバッハの組曲ほど私にとって親しいものは他に例がない。そんなに長い付き合いをしているにもかかわらず、彼の弾くバッハの組曲が、今回ほど新鮮に響いたことはなかった。この素晴らしい組曲群が、今まさに創ら

  • Cembalo, Clavicordo & Fortepiano

    (読売新聞夕刊文化欄1998.5.16) 最近、クラヴィコードが注目を集めている。クラヴィコードはヨーロッパで14世紀から19世紀の初め頃まで使われた長い歴史をもつ小型の鍵盤楽器だが、その表情の豊かさという点で、他のあらゆる鍵盤楽器から抜きん出た魅力を持っている。 それに、一早く気づいたジャズ・ピアニストがいた。1975年、オスカー・ピーターソンはBBCテレビの自分のショー番組にゲストとして招いたイギリスの元首相ヒース氏(アマチュアのピアニストとして有名)からクラヴィコードを紹介された。クラヴィコードに一目惚したこのジャズ界の巨人は、早速、クラヴィコードとギターのデュエットで、ガーシュウィンの『ポーギーとベス』から十曲のナンバーをを録音した。 クラヴィコードの発音原理は極めて単純だ。鍵盤のうしろの方に立てられた真鍮製のタンジェント(マイナス・ドライバーの先のような形状)が弦を打って音を出す

  • Cembalo, Clavicordo & Fortepiano - J.S. バッハゴールドベルグ変奏曲/渡邊順生 解説

    J.S.バッハゴールドベルグ変奏曲/渡邊順生 解説 □成立事情/バッハ自身の手による改訂版 ■変奏の手法と変奏曲の種類 □全体の構成 □各変奏曲の特徴 前編 □各変奏曲の特徴 後編 □作品の内容的特性 □ゴールドベルグ 表 変奏の手法と変奏曲の種類 □アリア 冒頭のアリアの、穏やかで豊かに装飾された旋律の美しさは、すこぶる印象深いものだが、続く変奏は、左手のバスに基づいている。このアリアは前半・後半16小節ずつから成り、それぞれが繰り返される2部形式をとっている。更に、前半も後半もはっきりとした2つの部分に分けられ、これらの4つの部分が明快な起承転結の構造をもっている。最初の8小節は主調(ト長調)で終止し、次の8小節で属調(ニ長調)に転調する。次の8小節で属調から並行短調(ホ短調)へ転調し、最後の8小節では下属調(ハ長調)から始まって主調に戻る、というものである。第2の「承」の部分のバスと

    Cembalo, Clavicordo & Fortepiano - J.S. バッハゴールドベルグ変奏曲/渡邊順生 解説
  • Cembalo, Clavicordo & Fortepiano

  • Cembalo, Clavicordo & Fortepiano

    アンナー・ビルスマは語る バッハの《チェロ組曲》をどう読むか ~2000年10月12日におけるインタヴューより~ 渡邊順生 (この記事は、これまで雑誌等に紹介されたことのないものです) W(渡邊):これまでいろいろな機会に、インタヴューや対談、鼎談などをして来ましたが、最初のインタヴュー*以来、バッハの《無伴奏チェロ組曲》を話題にしたことはありませんでした**。そこで今日は、久しぶりにバッハについてのお話を伺いたいと思います***。 *『バッハの音楽は《語る》音楽――アンナー・ビルスマに訊く』-1980年、ビルスマのLPレコードの日版の発売に際して行われたもの。現在は、ソニーのCD[SRCR2421/2]のブックレットに収録されている。 **ビルスマのバッハについての考えを紹介したものには、上記の他に、故佐々木節夫氏によるインタヴュー〔『アンナー・ビルスマ大いに語る』-「レコード芸術」1

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