昨日は『諸星大二郎原画展』を見終って少しトリップした頭で「リブロ」へ行き、本を物色。読みたい本というより、あ、読んでなかったな、と思った本を二冊買った。しかしその両方とも、読み方がわかる本というか、読むコツを知っている本という感じなので、割と気楽に読めそうなもの。アントニオ・タブッキ/須賀敦子訳『供述によるとペレイラは』(白水社Uブックス、2000)と小林秀雄『小林秀雄対談集』(講談社文藝文庫、2005)。リブロというのはこういう本が割と目につくところにある。文芸好きの初心者向けに、わりと探しやすくできている、と言えるのかもしれない。 小林秀雄の対談の目次を見ていて、「教養ということ」と題してソクラテス・プラトンの研究者である田中美知太郎と対談しているのを見て、さっとそこを開いてみた。昭和39年6月の対談だから、1964年、東京オリンピックの年だ。田中・小林とも62歳。ただ学年は田中の方が