言語学の専門知識がないと読み飛ばすしかない部分がかなりあるものの、インタビュー形式の対話の中で、チョムスキーがときどき発する警句は、あらゆる学術分野に共通して言いうる示唆がみられます。 生成文法の入門編としては訳者による「序文」が少しは役立ちますが、この一冊から斯界の一般教養的知識を得るのは少し無理がありそう。でも、とっても好事の知識欲を刺激してくれる文庫。 ■ ノーム・チョムスキー著(福井直樹・辻子美保子訳) 『生成文法の企て』 (2003 / 2011 岩波現代文庫) 生成文法の企て (岩波現代文庫) 作者: ノーム・チョムスキー,福井直樹,辻子美保子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/08/19メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 23回この商品を含むブログ (18件) を見る 二つの対話が納められています。「生成文法の企て」は1982年、「21世紀の言語学」は200