新宿への引っ越し準備のために、本棚の本を段ボールに詰め込み始めたが、つい、立ち読みしてしまう。 その立ち読みで、言語学者の大野晋と文芸評論家の荒正人、評論家の梅棹忠夫の三人の座談会を読み、笑ってしまった。テーマは、文部省による漢字規制は是か非かというものだが、結論的には3人とも役人がこの漢字は使ってよい、あれはダメとか、送り仮名のもんだいとかを決めるのはナンセンスだということでは一致しているのだが、呉越同舟というか、話が進むと全然噛み合なくなる。 たとえば、荒正人の場合で言うと、 荒「官僚が拙速で決めることはないのです。もっと長い目で見なければ」 大野「その通りです」 荒「日本に漢字が入ってきてから1500年。だったら、今後1000年、いや、3000年、いや、1万年を見なければなりません。」 大野「あ、いや、ちょっとそれは…」 といった感じ。大野氏によると、お役人は、たとえば、「づ」か「ず
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