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ブックマーク / erlkonig.hatenablog.com (2)

  • 偏在する"私"の視点 - 『この世界の片隅に(下)』 - 魔王14歳の幸福な電波

    非常に長い長い作品を読んだという印象があったので、一冊あたりがほんの150ページ程度で構成されていることに後から気づいて凄く驚きました。読んでる間の没入感が当に凄くて、読み始める前と読み終わった後の自分の時間が不連続に感じられたほど。"漫画でしかできない表現"の凄さを、これほど明確に感じた作品は今までありませんでした。 戦争という"巨大な流れ"*1に取り込まれざるをえない出来事を扱っていながらも、作で描かれるのはあくまで主人公の個人的な視点です。だから作は、戦時中の広島・呉という舞台を扱っていながらも、「反戦メッセージ」のような大きな"主張"がきわめて希薄です。この姿勢は、平和を呼びかける反戦チラシを「他人から指図されること自体が不幸」と鼻紙にしちゃう義姉さんの行動にも明示されています。 作は、作品自体が"巨大な流れ"となることを、おそらく意図的に回避しています。にも関わらず、

    偏在する"私"の視点 - 『この世界の片隅に(下)』 - 魔王14歳の幸福な電波
  • 「やる夫シリーズ」とケータイ小説の表現的類似など - 『やる夫がドラゴンクエスト3で遊び人になるようです』 - 魔王14歳の幸福な電波

    あんそく やる夫がドラゴンクエスト3で遊び人になるようです 【01、02】 「やる夫シリーズ」って1〜2スレッドくらいで終わるやつでしょ? と軽い気持ちで読み始めたら……甘かったです。蓋を開けてみれば、まとめサイトですら28ページに及ぶ大長編。これがまたえらい面白かったもんですから、時間にしてまるまる6時間、がっつり一気読みしてしまいました。最初はのんびり読んでたんですが、第6話で一気に突き抜けた感じ。めぼしいイベントはほぼ網羅しているので、DQ3ファンはそれだけでも楽しめるかなと思います。 ふたつのレイヤ 勇者:蒼星石 戦士:やらない夫 僧侶:柊かがみ 遊び人:やる夫 これが初期メンバー。途中で登場するサブキャラやボスモンスターも、京アニ/ローゼンメイデン/ひぐらしあたりをベースにした構成。長編のやる夫シリーズというのを読んだのは初めてだったのですが、スターシステムとクロスオーバーのごっ

    「やる夫シリーズ」とケータイ小説の表現的類似など - 『やる夫がドラゴンクエスト3で遊び人になるようです』 - 魔王14歳の幸福な電波
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