著:高桑いづみ 音楽面からのアプローチで能楽研究を行っている高桑いづみ氏の研究論文集。 能・狂言の謡は世阿弥時代から現代までどのように変化してきたのか。世阿弥自筆本のゴマの検討から、明治期録音のSPレコード、現代の能楽師の謡の音源までを細かく分析。譜本を中心とした豊富な参考資料とともに能・狂言の謡の変遷をたどる。 一昨年、観世清和宗家とともに復元した「四季祝言」・「敷島」の謡復元の論考、2002年に横浜能楽堂で復元した秀吉時代の〈卒都婆小町〉の復元上演資料も収録。 〈目次〉 ■序にかえて くり返すということ─音楽のかたちと伝承─ ■第一章 能の謡─華やかなフシをたどる─ ■第二章 狂言の謡─流行歌と狂言謡─ ■第三章 能の周辺・音楽の周辺