ブッククラブ回で、 芦川聡「スティル・ウェイ」と、 B・イーノ「ミュージック・フォー・フィルムズ」の紙ジャケ・リマスター盤を買う。 そして考え込んでしまう。 芦川聡「スティル・ウェイ」(1982)について。 私はこのアルバムを、何度か買って、何度か手放している。 アナログレコードの時代から、買ってみる→衝撃を受けるほどつまらないと感じる→慌てて手放す→店頭で「あれ?でもやっぱり…」と買ってしまう。それを何度か繰り返した記憶がある。 今回あらためて聴いてみて非常に驚いたのは、 ・このアルバムはすばらしいアルバムだ。 ・私がこのアルバムを「いい音楽だ」と思えるようになったのは、21世紀以降のエレクトロニカを通過したアンビエントや、ポストロックを通過したアンビエントを聴いたからだと思う。 中高音域への音符や周波数帯の集中、ルート(根音)感の希薄さ、静かに果てしなく続く静謐な不安、こういったものは