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  • 大河ドラマ「光る君へ」の漢文とアナクロニズム2|桃井御酒

    大河ドラマ「光る君へ」をおもしろく観ている。平安時代の政治劇が楽しい。 「光る君へ」第1回の漢文について書いた記事が、思いがけず好評をいただいた。ありがとうございました。 そこに大抵のことは書いたし、第2回はあまり漢文が出てこない。もう「光る君へ」関連の記事は書かないつもりだった。 ところが一昨日、また遅ればせながら第3回を観たら気が変わった。やっぱりよく作られた雰囲気の中にあるアナクロニズムがおもしろい。 無毒なアナクロニズムはドラマの楽しみのひとつだ。噛めば噛むほど味が出る。 そこで、第3回に出てくる漢文の描写のアナクロニズムをまとめてみた。(今回は詩、つまり漢詩もあるけれど、ひとくくりに漢文と言う。) 孟子(34:20頃~)永観2年。西暦では984年。藤の花の盛りの時期。 主人公のまひろは、左大臣源みなもとの雅信まさのぶの屋敷で倫子ともこたちと偏継へんつぎをして遊んでいた。 一方、藤

    大河ドラマ「光る君へ」の漢文とアナクロニズム2|桃井御酒
  • 『シン・短歌入門』のホツマツタエ問題|桃井御酒

    わたしは短歌をつくりはじめて1年半くらいの初心者だ。 初心者として最近『シン・短歌入門』を読んだら、ホツマツタエに言及するページがあって驚いた。もちろん悪い意味でだ。 『シン・短歌入門』がきっかけでホツマツタエを知った人には、この記事を読んでもらいたい。 長文なので、まだるっこしいのが嫌いな方は「4.まとめ」へどうぞ。 ※記事では敬称を略しましたが、どうかご海容ください。 ※参考にしたに言及するとき、そのが置いてある図書館を調べるリンクをつけました。 1.たった1ページだけ、やばい笹公人『NHK短歌 シン・短歌入門』はとてもいいだ。短歌を始める人が知りたそうなことをQ&A形式でまとめている。でも1ページだけ、やばいところがある。 Q5「短歌はなぜ「五・七・五・七・七」なのですか?」(26ページ)。 こういう質問は「ヒトの手足はなぜ2ずつあるんですか?」という質問に似ている。以下のよ

    『シン・短歌入門』のホツマツタエ問題|桃井御酒
  • 大河ドラマ「光る君へ」の漢文とアナクロニズム|桃井御酒

    昨日かなり遅ればせながら、大河ドラマ「光る君へ」の第1回を観た。 力の入ったセットや小道具で、それらしい雰囲気が出ていてよかった。大筋で雰囲気が出ているから、細部にあるアナクロニズム(後の時代のものごとが紛れこむ時代錯誤)が、かえっておもしろい。 「光る君へ」の調度品のしくじりを発見。 藤原兼家の後ろの唐屏風に書かれている人物が明らかに清国人w(平安時代だったら宋代か唐代の人物のはずなのに)#光る君へ pic.twitter.com/zwc1jeaayX — 介 (@suke88887) January 7, 2024 視聴前にこのツイートを見ていたから、多少の先入観があったことは否定できない。けれども、過去を描くのにアナクロニズムはつきものだ。無毒なアナクロニズムなら、アナクロニズムとして美味しく楽しめばいい。 第1回は少女時代の紫式部の話。ちなみに「少女時代の紫式部」という表現もアナク

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