化化とは年来、気になっている言語変化があり、私はそれを勝手に「化化」と呼んでいる。下にその例を挙げてみよう。 (1) 少子化により教育産業は縮小化傾向にある。 (2) 旧式化した施設の延命化が課題となっている。 これを見て「どこがおかしいの?」と思ったあなたは、まさに今をときめく「化化」世代の一人だろう。よっ本日の主役。解説すると、「縮小」や「延命」はそれ自体が変化を表す動名詞なので、同じく変化を表す動名詞を作る「-化」をつけると、意味がだぶってしまうのだ。「-化」が伝統的な意味で使われている「少子化」や「旧式化」と比べてみよう。 (3) 少子(子が少ない)+ -化(…になる)→ 少子化(子が少なくなる) (4) 縮小(小さくなる)+ -化(…になる)→ 縮小化(小さくなる) (4) のように、単独で変化を表す動名詞に、冗語的に字音接辞「-化」が加わる現象を、「化化」と呼ぶ