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ブックマーク / note.com/unext_pub (2)

  • 「装幀苦行」第2回|U-NEXTオリジナル書籍

    前回、地獄の原因として以下の三つを挙げた。 ・凡庸なものにはしたくない ・装丁の手法や有り様を少しでも更新したい ・自分がやる意味のあるものになっているか このそれぞれの煩悩を解体していき、引き続き、堂々巡りの地獄の苦しみを書き綴りたいと思う。 そもそも凡庸とは何か。 あまりにも身の丈に合っていないテーマなので、ここではあくまで装幀における「凡庸」で、書籍の中でも僕が主戦場としている人文書、文芸書、実用書などいわゆる一般書についての非常に個人的な範囲に絞って進めたい。とはいえ、あらゆる分野で同じような事が起こっていると見える。 どういう装幀が凡庸なのか。 まず、この直方体。の形が退屈。白く平滑な紙が退屈。オフセット印刷が退屈。そして、そこに印刷される図像や文字が、書名は書名らしく、著者名は著者名らしくあること、当たり前とされていることを疑わずに作られたものが退屈。凡庸だと感じるものの多く

    「装幀苦行」第2回|U-NEXTオリジナル書籍
  • 「装幀苦行」第1回|U-NEXTオリジナル書籍

    書籍のデザイン、いわゆる装幀(装丁と表記されることが多い)をメインにされている水戸部功さんの連載が始まります。 ここで改めて紹介することでもないのですが、水戸部さんといえば、マイケル・サンデル氏の『これからの「正義」の話をしよう』に代表される、ミニマムにタイポグラフィで魅せる装幀で知られます。サンデル氏の単行が発売になった当時のことをよく覚えていますが、水戸部インスパイア系とでもいえるような書籍が特にビジネス書に氾濫していました。過剰な意匠を施すではなく、コート紙に1色刷りは版元の懐にも優しく、ある種の“流行”となりました。 上記のタイトル以降も、昨今水戸部さんが手がけたタイトル、たとえば飛浩隆氏の『ポリフォニック・イリュージョン』、テッド・チャン氏の『息吹』を見ると、文字で魅せる装幀はなお一層先鋭化しているように思えます。 2021年には、同じくデザイナーの川名潤氏、長田年伸氏と共に編

    「装幀苦行」第1回|U-NEXTオリジナル書籍
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