近代日本公園史の研究 作者: 丸山宏出版社/メーカー: 思文閣出版発売日: 1995/02メディア: 単行本 クリック: 7回この商品を含むブログ (2件) を見る 公園成立の流れを知るにはまずはこの本がいい。公園が、近代以降いかにして多様な「場」を生産する工場として機能してきたかが描かれている。また、工業化に伴う都市問題を背景とした欧米の文脈と、地租改正を背景にした日本の文脈との差異は重要である。しかし、筆者の述べる「私的所有侵害を認める例外としての公共空間」という単純な図式では捨象される部分が大きい。公園というのは、近隣の資産価値決定に寄与する要因になる。例えば、「みんなのものである公園をホームレスが私的に占拠するのはおかしい」という公共性に依拠したホームレス排除は、実は「汚い人のいない公園を持つ快適なコミュニティーに住みたい」という私的権利の要求によるかもしれない。そこでは、公/私で
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