——秋に「ゴルトベルク変奏曲」のアルバムをリリースされ、2023/24シーズンは88回ものコンサートでゴルトベルク変奏曲をお弾きになるという異例の世界ツアーを進行中です。東京での2公演を終えられた時点で、何公演ほど行なってきたのでしょうか。 オラフソン 途中で数えるのはやめてしまったのですが(笑)、おそらく37回か38回だと思います。 ——なぜ「ゴルトベルク変奏曲」だけでツアーを行なうことにしたのですか? オラフソン 例年ですと、ソロリサイタル、室内楽、オーケストラとの協奏曲など多様な演目で、年に100回ほどコンサートに出演しています。でも今シーズンは、バッハとだけ向き合う特別な年にしたいと思ったのです。私のソウル・メイトであるバッハ、そしてもっとも偉大な鍵盤楽器のための作品である「ゴルトベルク変奏曲」にしっかりと対峙し、世界中で演奏するという大きな経験を経て、音楽的にも、技術的にも、精神
カリフォルニア大学サンディエゴ校博士課程修了、PhD。専門はアメリカ実験音楽、20-21世紀音楽。著書に『アメリカ実験音楽は民族音楽だった』(フィルムアート、2005... 「現代音楽」はいつまで続くのか、と私自身も数十年前の学生時代に疑問に思ったことがあります。いま聴いている音楽が現代音楽だとすると、21世紀になった時には何と呼ばれるのだろうか、と。 21世紀になったら、その時が現代になるので、20世紀の音楽はもう古くなって別の名前になっているのだろうか、それとも21世紀までずっと現代音楽が続くのだろうかと疑問を抱くとともに、いったいそれはいつまで続くのだろうかと不安にも思ったのでした。 ですから、この質問はある意味で当然出てくるものではないかと思います。そしてすでに21世紀も四半世紀が経とうかという時期になっていますが、いまだにやはり20世紀の音楽は「現代音楽」と呼ばれ、「現代音楽」と
子どものころに聴いていたのに、その後何十年もの間その存在を忘れてしまっていたレコードのことを、何かの拍子に突然思い出すことがありますね。たいていその場合は自分が持っていたのではなく、誰かの家で聴いたとか、そういう状況が多いと思います。 先日国内盤のCDがうちに届いた『Sweet Blossom Dearie』は無性に懐かしかったです。たぶんぼくの母が持っていたのではないかな。1967年の作品ですが、その時期にぼくが聴いていたロック、ソウル、ブルーズなどとはだいぶ違うソフトなジャズにもかかわらず、なぜか印象に深く残っているレコードです。 ブロサム・ディアリーは比較的音数の少ないピアノを弾きながら声量のない、若干子どもっぽい高めの声で歌います。そう書くとあまり魅力がなさそうですね。でも、逆です。聴いているうちにどんどん引き込まれていく、とてもヒップな雰囲気を持っています。 アルバムはロンドンの
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