ここ数年、美術ファンの間でもずいぶん建築展に足を運ぶ人が増えたといいます。いろいろな要因が考えられますが、その一翼を担っているのではないかと僕が思っているのが、年に1度開催されるパナソニック汐留美術館の建築展です。 パナソニック汐留美術館の凄いところは、コンパクトな展示スペースを効率よく活用した密度の高い展示構成。新しい展覧会に足を運ぶたびに、まず「今回はどんな展示レイアウトなんだろう?」とまずその展示空間にワクワクしてしまいます。 そんなパナソニック汐留美術館が今年もやってくれました!京都国立近代美術館と共同で企画された「分離派建築会100年展」が素晴らしいクオリティなのです。約8年かけて研究が積み重ねられ、その約70%が展覧会初登場となる濃厚かつ新鮮な展示は、これまでほとんど一般には名前が知られていなかった「分離派建築会」の名前を改めて世間に広く問う画期的な機会となっています。 そこで