作家の五味康祐が亡くなったのが1980年で、それから27年後に引取り手のなくなった遺産を練馬区が引受けた。本来なら廃棄処分されるところを、練馬区が裁判所の許可を得て動産を一括して引受けたのは、今にして英断だとわかる。 五味康祐がオーディオに血道をあげて30余年、それから主(あるじ)を失って35年を経た装置は、音が鳴らない状況だった。30年前もの骨董品とも呼べるオーディオ機器を、練馬区が保管しメンテナンスし続けることに如何なる価値があるのかと、現地を訪ねた。 設置場所を当初の練馬区役所から石神井公園ふるさと文化館分室に移転し、保管・展示している。2014年7月から、オーディオ装置を視聴するレコードコンサートを再開した。毎月開催するレコードコンサートは、毎回20人の席を抽選するほどの応募がある。視聴の際、空調は切られる。当然だ。だから7月と8月の視聴会はない。 五味の部屋とほぼ同じ大きさの視聴
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