「喘鳴や頭蓋の読み方は?」「頸部と頚部はどちらが正しいのか?」など,医療現場はもちろん,日常においても使用される用語や漢字の使い方に関する疑問.それらの疑問を解消するための根拠が,「あの先生がこう言っていたから」「パソコンで変換できたから」になっていないだろうか.本書では医学用語を使うためのできるかぎりの根拠を示し,さらに自分自身で解決するための具体的な実践例も紹介する.すっきりとした極論ではうまくいかない現実を直視するために,医学用語の基本から学んでいこう. 著者略歴 西嶋佑太郎(にしじま ゆうたろう) 1991年,愛知県生まれ.京都大学医学部医学科卒業.現在,京都府内で精神科医として勤務するかたわら,在野研究者として日本漢字学会,日本医史学会などに所属し研究活動を行っている.「日本語医学用語の読みの多様性と標準化 ―「楔」字を例に―」(『漢字文化研究』第5号,2014年)で第9回漢検漢