第一次大戦のさなか中立都市チューリッヒで,あらゆる既成の価値観と芸術に抗して始まった芸術運動「ダダ」は,瞬く間に世界中に広まった.パリ,ベルリン,ニューヨーク,東欧,南米,日本へと展開していくダダイズムの広がりとつながりをグローバルな視点で捉えなおし,その多様性と越境性と,そこに込められた現代性を再考する. はじめに 序 章 ダダと戦争――予兆と起源 1 ダダの二つの起源 2 チューリッヒ・ダダのはじまり 第1章 トリスタン・ツァラの軌跡――ルーマニア,チューリッヒ,パリ 1 ルーマニア時代――サミュエルからツァラへ 2 チューリッヒからパリへ 3 パリ・ダダ以後――政治参加とレジスタンス,最晩年 第2章 『ダダグローブ』と複数のダダイズム Ⅰ 世界をつなぐ『ダダグローブ』の企て 1 ダダイズムと「偶然」の提案 2 『ダダグローブ』とは何だったのか Ⅱ 複数化するダダイズム――ベルリン,オ
日本が当事国であった戦争を知る世代が少なくなるなか、忘れてはならない記録と記憶の継承を志す場があり、人がいる。戦争の時代を生きた人間を描くノンフィクションを多数ものしてきた作家が、各地の平和のための博物館を訪ね、そこで触れた土地の歴史と人びとの語りを伝える。未来への祈りをこめた、今と地続きの過去への旅。 大久野島毒ガス資料館――毒ガス製造と使用の知られざる歴史 地図から消された島 「危険な施設は地方に」 毒ガス兵器を使用した日本軍 廃棄処理の難しさ 予科練平和記念館――大空に憧れた少年たちの「特攻」 予科練出身者の戦死率は八割 厳しい訓練と高度な座学 「人も飛行機も唯消耗品なのです」 飛行機にさえ乗れずに死んでいった若者たち 戦没画学生慰霊美術館 無言館――遺された絵が語りかける青春の美術館 画家を夢みた戦没学生たち 妹を描いて出征、二三歳で戦病死 妻が五〇年間、自室に飾っていた絵 未完の
野生生物を守るのは簡単ではありません。複雑な生態系のバランスを保ち、多様な生きものがいる豊かな自然環境を維持するために、ときには外来生物などを駆除するという、つらい選択をしなければならないこともあります。日々悩みながら命と向きあう現場の人たちを取材し、人と生きものとの共生のあり方を問いかけます。 はじめに――捕まる野生動物を「かわいそう」と感じる気持ちは大切だけど…… 第1章 人気者が広げた波紋 あのシカに会いに行く/「とにかくかわいそうだった」/昔は保護されていたのに/動物園で引き取れるか計算してみたら/守られるシカ、駆除されるシカ/海岸で見つかった瀕死のウミガメたち/漁師がカメを刺したわけ/世界も認める島の豊かさ/ソーダ色の海に浮かぶウミガメたち/増えてきたカメと心配ごと/ウミガメと共存するために/「憎い存在ではないんです」/多くが絶滅危惧種/メスばっかり? 新しい脅威も/放流会で増や
丸山眞男が晩年まで力を注ぎ、書籍刊行を目指したが果たせなかった「正統と異端」の研究。本巻には、憲法のレジティマシーをめぐる言論環境が大きく変化し、昭和の終焉を迎えた1980年代後半の研究会記録を収める。対話の相手として、40年にわたり丸山に伴走した石田雄に加え、杉山光信、飯田泰三、松沢弘陽が登場。全5巻完結。
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く