JR中央・総武線の高円寺駅で17日午前7時20分ごろ、中野発三鷹行き下り普通電車が、停止位置を60メートル通り過ぎて止まる「オーバーラン」を起こし、体調不良を訴えた30代の運転士が乗務を交代した。実は、中央・総武線各駅停車(三鷹-千葉間)の運行を担当する「中野電車区」では、運転士が体調不良でオーバーランした後に乗務中断するケースが、過去3年間に約40件も発生している。原因不明の体調不良に、運転士らの間では「中電病(なかでんびょう)」として不安が広がっている。(小倉貞俊)
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JR中央・総武線の高円寺駅で17日午前7時20分ごろ、中野発三鷹行き下り普通電車が、停止位置を60メートル通り過ぎて止まる「オーバーラン」を起こし、体調不良を訴えた30代の運転士が乗務を交代した。実は、中央・総武線各駅停車(三鷹-千葉間)の運行を担当する「中野電車区」では、運転士が体調不良でオーバーランした後に乗務中断するケースが、過去3年間に約40件も発生している。原因不明の体調不良に、運転士らの間では「中電病(なかでんびょう)」として不安が広がっている。(小倉貞俊)
交流サイト(SNS)の浸透を背景に、戦争は、人々の考え方の主体となる「脳」を巡る争い「認知戦」に発展しつつある。「人の脳が戦場になる」とは、どういうことなのか。ロシア・旧ソ連諸国を専門とする軍事研究家で、安全保障問題に詳しい小泉悠・東京大学先端科学技術研究センター准教授(42)に聞いた。(聞き手・滝沢学) 認知戦 人の脳など「認知領域」を標的にした戦い。世論の誘導や敵対勢力の撹乱を狙う「情報戦」の一つ。マスメディアを通じたプロパガンダ(宣伝)の流布だけでなく、SNSなどで刺激的な情報発信を繰り返し、人の頭の中に直接働きかけて考え方を先鋭化させ、対立をあおって社会を弱体化させる。陸海空や宇宙、サイバー空間と並ぶ6番目の戦闘領域として「認知領域」が捉えられ、各国で研究が進む。日本では2022年の防衛白書で初めて「認知戦」の用語が登場した。
現職の小池百合子氏(71)は出発式に臨んだものの、わずか7分ほどであいさつを終え、街頭演説も行わなかった。
住民らの声で伐採計画が見直されることになった「玉川上水旧水路緑道」の樹木=4月25日、東京都渋谷区で(松崎浩一撮影) 東京都渋谷区は、地下水路となった玉川上水の上の緑道(笹塚-代々木、2.6キロ)の再整備で、当初伐採を予定していた樹木158本の状態を再調査し、8割以上の134本を残すと決めた。方針転換には「木を残して」という住民たちの働きかけがあった。4月24日に開かれた周辺住民への説明会で、長谷部健区長は「ロープを張ったり、添え木をしたりして残せる物は残す。地域にさらに愛される緑道を目指したい」と説明した。(中村真暁) 玉川上水旧水路緑道の再整備事業 緑道は1982~85年度に整備された。傷みや老朽化が進み、東京都渋谷区が農園や遊び場、広場などを再整備する。2024年7月以降、笹塚、大山、幡ケ谷の各緑道で着工予定で、総事業費は約100億円を見込む。 緑道は、渋谷区内の笹塚、大山、幡ケ谷、
ロシアのプーチン政権による侵略開始から3年目に入ったウクライナ。民族と国家の存亡をかけて、果敢に抵抗を続けるウクライナの社会に最も精通した日本人といえば、首都キーウでウクライナの国営通信「ウクルインフォルム」日本版編集者の平野高志氏(42)を置いて他にいないだろう。平野氏は3日、ウクライナの市民社会をテーマにした論文で「ウクライナ研究会」(岡部芳彦会長)の研究奨励賞を受賞したばかり。ウクライナのメディアや社会、対ロ関係、日本の支援への反応などについて縦横無尽に語ってもらった。(編集委員・常盤伸) 平野高志 1981年生まれ。東京外国語大学ロシア・東欧課程卒。リビウ国立大学修士課程(国際関係学)修了。在ウクライナ日本大使館専門調査員を経て、2018年以降、ウクルインフォルム通信日本語版編集者を務める。キーウ在住。著書は「ウクライナ・ファンブック」。写真家としても活動中。
過激なポーズや未成年の出演が確認された「水着撮影会」が埼玉県営プールで開かれていた問題で、所沢市の市民団体が2日、市内で「若い女性の半裸を撮影するイベントが公共施設で開催されていることを知って、県に意見を出してほしい」と街頭で呼びかけた。 街頭活動をしたのは「所沢市民が手をつなぐ会」。メンバーの荻原みどりさん(75)は「女子中学生のモデルに、男性が何十人も群がって撮影する様子をネットで見て驚いた。性を商品化した営利目的の撮影会を、なぜ県の施設でやらせるのか疑問だ。県民として恥ずかしい」と話した。荻原さんらの呼びかけに「今度中学生になる娘がいるので関心を持った」と話す通行人の男性もいた。 撮影会が開かれていた3カ所の県営プールを管理する県公園緑地協会は昨秋、有識者の検討会を設置。検討会がまとめた提言をホームページで公開し、県内在住・在勤の人を対象に6日まで意見を募集している。その後、新ルール
千葉県内のハローワークで働く非正規相談員が3月末で雇い止めされるのを防ごうと、有志でつくる市民の会が22日、請願書と約2万4000筆の署名を千葉労働局に提出した。相談員の熱心な仕事ぶりや活動内容を知る人たちが自主的に集ったもので「経験や実績がある相談員を雇い止めにすることは市民の損失だ」と訴えた。(畑間香織、写真も) ハローワーク職員ら国の機関で働く非正規公務員(期間業務職員)は、任用(契約)が1年ごとと人事院規則で定められている。契約更新に当たる再任用は原則2回が限度と通知されており、再任用を2回された人が2024年度も働くには23年度末に公募試験を通過しなくてはならない。人事院は「公務で働く機会を国民に幅広く提供するため」と狙いを説明する。 市民の会は、ハローワーク千葉で働いた元非正規職員から職場でのハラスメント被害を聞いたのを機に23年6月に発足。この日は主婦や大学教員、福祉施設長、
2023年最後の取引となった大納会の29日、東京株式市場は日経平均株価(225種)が前年末に比べて7369円67銭高い3万3464円17銭で取引を終えた。年末の株価としては過去最高だった1989年以来、34年ぶりの高値となった。業績好調な大企業は株式市場をけん引した半面、稼ぎを人件費に回す割合「労働分配率」は4割ほどと過去最低の水準だ。識者は「大手企業は賃金に回せる余裕がある」と指摘する。(押川恵理子) 労働分配率 企業の生みだした付加価値が、どれだけ働く人に還元されているかを示す割合。高いほど働く人への配分が手厚いと言えるが、高過ぎると経営を圧迫する。本紙は財務省の法人企業統計(金融、保険業を除く)をもとに、人件費を付加価値(経常利益、人件費、減価償却費などの合計)で割って、分配率を算出した。ほかに、経常利益の代わりに本業のもうけである営業利益を使う算出方法や、雇用者報酬を国民所得で割る
群馬県桐生市が生活保護利用者の50代男性に対し、原則として1日1000円しか支給しなかった問題を巡り、別の50代男性も今年6~10月に週払いで分割支給を受け、1カ月当たりの総額は支給決定額の半分程度にとどまっていたことが分かった。2人を支援する仲道宗弘司法書士は「最低限度の生活を侵害する運用が、日常的だった可能性がある」と指摘した。 仲道氏によると、新たに判明した男性は病気で就労困難となり、5月26日に月額約7万1000円の支給が決まった。しかし、桐生市は金銭管理のため家計簿を付けるよう指導した上で、支給は週に1回1万円程度。6月は約3万1000円、8月は4万1000円など決定額の半分程度にとどまった。
「宅配業界では、偽装が常態化している」と訴えるのは、アマゾンや日本郵便の配送をフリーランスで請け負ってきた神奈川県の50代男性だ。「荷物の時間指定があり、間に合わなければ他の配達員が代わりに運ぶなど、常に指揮命令がある」と実態を明かす。 国土交通省によると、宅配事業者による宅配便の取扱個数は昨年が50億個と10年間で4割以上増加。自社商品の配送に特化し統計に含まれないアマゾンなどを含めると伸びはさらに大きい。雇用された運転手の残業時間に罰則付きの上限を課す「2024年問題」が来年4月に迫る中、上限規制の対象外の偽装フリーランスらに大きな負荷がかかる恐れがある。男性は「偽装をやめ、雇用契約するべきだ」と求める。
茨城県は、県内の原子炉施設で保管されている使用済み核燃料について、来年度から新たに課税対象とする方針を固めた。条例案を12月の県議会定例会に提出する。これまでは再処理事業者のみに課税していた。税収は原子力事故の安全対策などに充てる。 現行条例の適用期間が2024年3月で終了するのに合わせた見直し。関係者によると、東海第2原発(東海村)を所有する日本原子力発電と、複数の研究用原子炉を持つ日本原子力研究開発機構が対象で、保管する使用済み核燃料の重さに応じて課税する。 現在の条例での来年3月まで5年間の税収は62億円。県は新条例による28年度までの税収を、現行の倍近い118億円と見込む。法定外税のため地方税法に基づき、県議会で条例案可決後、総務相の同意を得た上で施行する。原子炉施設で保管中の使用済み核燃料への課税は福井、愛媛、佐賀の3県で既に実施している。(竹島勇)
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