東京都の勝どき地区と晴海地区を結ぶ「桜小橋」が10月に開通した。朝潮運河を通行する船の桁下限界をクリアし、かつバリアフリーの5%以下の勾配を実現するという制約条件のもと、橋の桁高を1mに抑えた。
日経アーキテクチュアの最新号に掲載した建築物をピックアップ。今号の1枚は、車田保さんが撮影した「能作」です。「建築プロジェクトデータベース」(ウェブ有料会員サービス)では、雑誌の発行と連動して最新の建築情報を更新。概要データや写真・図面などを見ることができます。 エントランスを入ると現れる高さ2層分の「木型倉庫」。鋳型製作に使う2000個以上の木型を収める倉庫を、展示スペースとしてデザインした(写真:車田 保) (日経アーキテクチュア9月28日号フォーカス建築から) 4月末にオープンした鋳物メーカー、能作の新社屋が多くの来場者で活気づいている。ショップや工場見学などに訪れる人の数は、旧社屋だった前年の12倍に膨らんだ。にぎわいを地域全体に波及させようと、ディスプレーなどにも工夫を凝らした。 富山県高岡市の鋳物メーカー、能作の新社屋に、大勢の見学者が押し寄せている。2017年4月27日のオー
【キャンペーン実施中】年額プランもお得 >>詳しくは 日経クロステック有料会員になると… ・オリジナル有料記事がすべて読める ・専門雑誌7誌の記事も読み放題 ・雑誌PDFを月100ページダウンロードできる
東京都は、都市計画道路放射第35号線および放射第36号線(板橋区小茂根四丁目─練馬区北町五丁目)の整備を進めています。このうち、環八通り(環状第8号線)の下をくぐる放射第35号線の平和台トンネルが開通することを祝し、開 […] 記事を読む
VR(バーチャルリアリティ)を使って、空間を疑似体験する試みは、建築業界でも進んできている。一方で、音を視聴する技術も映画やゲームなどを通じて発展してきた。今回、VRをプラットフォーム的に用いて、空間と音を同時に体験し、専門技術を持たない人でも簡単に設定を変えられるように進化してきた事例を、BIMコーディネーターから紹介する。これは、今後、温湿度や風、光など、より多くの要素を専門家以外の人たちと簡単に共有し、設計にフィードバックするような仕組みが出来つつあることを示唆している。(菊地 雪代/アラップ) 設計作業のプロセスでは、プロジェクトの実現に携わる多様な分野の専門家が知見を持ち寄る。従来、それら専門家の専門性を飛躍的に高めるツールとして認識されてきたデジタル・デザインの諸手法は、近年では専門分野間をつなぐプラットフォームとしての新たな役割を担うようになった。その一例が、映画やゲームを通
エレヴェーターは上下にしか動かない時代が終わるかもしれない。ドイツのティッセンクルップが、水平方向にも動くエレヴェーターを完成させたのだ。ケーブルを用いずに縦横無尽に動き回る「未来のエレヴェーター」は、人の移動と建物の構造をどう変えていくのか。 エレヴェーターで知られるドイツの重工業メーカー、ティッセンクルップが、上下左右に動くエレヴェーターを開発していると発表したとき、人々は笑った。そんなエレヴェーターなど聞いたことがない──と。 誰もがエレヴェーターは2方向にしか動かないことを知っている。上と下だ。一部の人たちは、映画『チャーリーとチョコレート工場』に出てくるウィリー・ウォンカの横や斜め、水平にも動く奇妙なエレヴェーターにちなんで、「ウォンカヴェーター」と呼んだ。ティッセンクルップCEOであるパトリック・バスは、そうした反応について「多少は疑念の声があがりましたが」と、控えめに表現した
「びっくりガード」西側から西武鉄道池袋旧本社ビル建て替え現場を見る。西武池袋線の線路上に新たなビルを建設する(写真:大野 雅人) JR山手線・埼京線・湘南新宿ライン、東京メトロ副都心線・有楽町線・丸ノ内線、東武東上線、西武池袋線の電車が行き交う巨大ターミナル、池袋。この駅の南側の西武池袋線の線路上を含むエリアに、巨大な鉄骨とクレーンが出現し始めた。 この構造物は、西武鉄道の旧本社ビル跡地に建設中の「西武鉄道池袋ビル(仮称)」だ。建築主は西武鉄道、設計・監理は日建設計、施工は大林組・西武建設 JV。総事業費は約380億円。2019年春の開業を目指し、躯体の鉄骨工事が進んでいる。 この建て替え計画は、もともとこの地にあった池袋旧本社ビルの敷地に加え、西武池袋線の線路上空、線路西側の同社所有地も活用し、地下2階・地上20階、延べ面積約5万m2のオフィスビルを建設するもの。低層部分に商業スペースを
アフリカと言えば、灼熱の砂漠、サファリ、少数民族と土着の宗教、コーヒーやカカオ豆、豊富な鉱物資源というイメージだろうか? 今回紹介する、ケリチョ大聖堂は、そんなイメージと異なるアフリカの多様性を垣間見せてくれる。 東アフリカに位置するケニア共和国。ケニアは半世紀ほど前まで英国の植民地だったこともあり、国民の約8割がキリスト教徒である。また、あまり知られていないかもしれないが、ケニアは世界第4位となるお茶の生産量を誇り(第1位から順にインド、中国、スリランカ、ケニア)、無農薬で栽培される点に近年日本でも注目が集まっている。お茶の生産も100年ほど前に英国企業が持ち込んだものだ。 ケリチョ市は、国際都市でもある首都ナイロビから西に約250km、高原地帯(海抜約2100m)に位置する。1年を通じて平均気温17℃~20℃の気候で、上記のケニア茶生産の一大拠点である。ここにケリチョ大聖堂が存在する。
水辺の環境づくりのために重要な起点となった河川法の改正から20年を迎える。建築家として河川利活用の領域を切り開いてきた岩本唯史氏に、その現在を報告してもらった。(日経アーキテクチュア) 国が1997年に河川法を改正し、「河川環境の整備と保全」を法の目的として明記してから、今年6月4日で20年を迎える。この河川法における「環境」という言葉は、実は自然環境にとどまらず、歴史、文化などを含む河川にまつわる人間の身の回りのこと全般を指している。 建築家であり、また都市部で活動している筆者自身は、ある時期まで河川に対して「自然そのもの」というイメージを持っていた。河川に関わる環境と聞くと、すぐに自然環境を思い起こしてしまっていた。しかし、もっと幅広い生活環境を法律が対象にしていると知り、驚いた。建築を規定する法律には、そうした観点が欠けていると意識するきっかけにもなった。 筆者自身、建築設計に携わる
コウモリのための橋や水没する橋など、型破りな橋をつくることで有名なオランダの建築ファーム、Next Architects。彼らが中国・長沙市に架けた「幸運結」という名の橋は、始まりも終わりもない、まるでメビウスの輪のような形をしている。 「幸運結」(Lucky Knot Bridge)と名付けられたその橋は、トポロジカルな魅力あふれる建造物だ。中国・長沙市の龍王港河(Dragon King Harbor River)に架かるこの鮮やかな赤色をした全長約183mのトラス橋は、ねじれ、絡み合い、まるでもつれた靴紐のような外見をしている。「メビウスの輪とでも呼べばいいでしょうか」と、この橋を手がけた建設ファームNext Architectsの共同経営者、ミッシェル・シュライネマーカースは言う。「この橋は終わりがないのです」 Nextは型破りな橋をつくることで有名だ。オランダのモンステルではコウモ
日本にはプリツカー賞を受賞した現役の建築家が5組います。槇文彦氏(1993年受賞)、安藤忠雄氏(1995年受賞)、SANAA(妹島和世氏と西沢立衛氏のユニット、2010年受賞)、伊東豊雄氏(2013年受賞)、坂茂氏(2014年受賞)です。この四半世紀に5組ですから、平均すると5年に1組。日本の建築デザインは「世界に誇れるレベル」といってよい数字だろうと思います。 ただ、「日本国内で世界に誇れるリノベーション建築は?」と聞かれたときに、正直、ぱっと思い浮かぶものがありません。欧州であれば、仏ルーブル美術館のガラスのピラミッド(1989年、設計:I・M・ペイ)を筆頭に、同リヨン・オペラ座(1993年、設計:ジャン・ヌーベル)、ドイツ連邦議会新議事堂(1999年、設計:ノーマン・フォスター)、英テート・モダン(2000年、設計:ヘルツォーク&ド・ムーロン)……と、名作リノベーションが次々と思い浮
リビタ(東京都渋谷区)は、4月14日に全面オープンするホテル「LYURO(りゅうろ) 東京清澄 -THE SHARE HOTELS-」において、隅田川に面した2階部分に幅44メートルの川床(河川に突き出して設けた飲食などのための高床式の工作物)を開設する。東京都建設局による社会実験“かわてらす”に選定され整備した。川床の広さは284m2(86坪)で、国内最大級だという。 築28年の建物をリノベーションしたLYURO 東京清澄は、鉄骨造地上6階建て、延べ面積1589.90m2、収容人数102人。2階にレストラン、ブルワーリー、川床を置く。川床は宿泊者やレストラン利用者だけでなく、誰もが利用可能な「まちに開放されたオープンスペース」であることが特徴だ。近隣住民や清住白河駅利用者などが、読書、散歩、水辺ランやヨガなど、様々なスタイルで利用することを想定している。 “かわてらす”は、水辺空間の魅力
「篠山紀信さんに、福島第一原発を撮影してもらいませんか」。唐突な提案に、東京電力福島第一廃炉推進カンパニーの広報担当者は、面食らったような表情を浮かべた。日経コンストラクション2月27日号に掲載した「現場紀信」の第24回が始動した瞬間だ。 構台の建設が進む2号機原子炉建屋の西側の様子を捉えた1枚。作業員が中央に集まり、打ち合わせをしているようだ。篠山紀信氏が2017年1月27日に撮影した。この3日後、東京電力は2号機の原子炉格納容器の内部を初めてカメラで調査した(写真:篠山 紀信) 山口百恵に宮沢りえ、ジョン・レノンとオノ・ヨーコ、それとも壇蜜…。きっと、これまでに篠山氏が撮ってきたあまたの有名人の姿が、広報担当者の脳裏をよぎったに違いない。 写真家の篠山紀信と、土木の専門誌にどんな関係があるというのか――。疑問を払拭するために、日経コンストラクションで2010年から続く不定期連載「現場紀
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く