近年,様々な分野への応用が進むロボットでは,従来の工業製品的な品質を評価するだけでなく,新たな価値を含めて総合的に品質をとらえる必要がある。ロボットは,機械,電気,コンピュータ,人工知能などの統合化技術であるうえ,商品形態,用途も様々であり,ロボットということで統一的に品質を議論することが難しい。 従来,ロボットといえば産業用ロボットであったが,近年はペット型ロボットの「AIBO」に代表されるコミュニケーションロボットや介護ロボットなど,様々なロボットが発表されてきている。これらのロボットは,性能が高ければ高品質という単純な図式では無くなってきており,ハードウエア単体だけでなく,ソフトウエア,サービスを一体として品質を捉える必要がある。 工場内の組み立てロボットに代表されるような産業用ロボットでは,教えられた動作を速く正確に再生することで部品を組み立て,精度の高い製品を低いコストで生産する
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