大震災の津波で被災した岩手県沿岸部を走る県の第三セクター、三陸鉄道が経常損失が2億2千万円とする平成25年度の決算見通しを発表した。「あまちゃん」の影響で、乗客数が12年度から10万人以上増えた一方、燃料費の高止まりや人件費の増加が響いた。 同鉄道は4月に南リアス線と北リアス線の全線で復旧する予定で、26年度は乗客数の目標を83万1千人とし、経常損失を1億1千万円まで圧縮する計画だ。 同鉄道によると、あまちゃん効果で観光客が増え、お座敷列車の利用も好調だったことから、乗客数は団体を中心に伸びて、2月までで46万7千人を記録。運輸収入は前年度から6千万円増の2億2千万円を見込む。一方で運行区間やダイヤの増加で燃料の軽油などの支出がかさみ、社員2人の採用による人件費増や関連事業収入の減少もあり、経常損失は前年度から8千万円増えた。望月正彦社長は「沿線住民の減少などで、今後も厳しい状況が続く」と