JR北海道は、北海道と本州を結ぶ青函トンネル内にある「竜飛海底駅」(青森県外ヶ浜町、地下134メートル)を11月10日で使用休止にする。2006年から休止中の「吉岡海底駅」(北海道福島町、地下149・5メートル)とともに、来春に廃止とする方針だ。国内2か所の海底駅がいずれも姿を消す。 2015年度に開業する北海道新幹線の工事に伴い、線路を広げる必要が生じたことから、海底駅のホームを取り除くことにした。両駅は災害時の避難用施設として、1988年の青函トンネルの開通時に設置された。見学者は停車時に降りることができるが、地上には出られないため、同じ駅で再度電車に乗る必要がある。 竜飛海底駅はピーク時の89年に約4万人が利用したが、2012年度の利用者は約4300人だった。現在は1日4本の特急列車が停車している。 JR北では、両駅のほか、無人駅の知内駅(北海道知内町)も来春の廃止を検討している。