日常性の環境美学 作者: 西村清和出版社/メーカー: 勁草書房発売日: 2012/03/14メディア: 単行本 クリック: 129回この商品を含むブログ (3件) を見る 上のアマゾン商品紹介を見ると単著に見えるが、いろんな人の論文集。以前、編者のプラスチックの木云々の本を論難したので、本書にもまったく期待していなかったが、思ったよりまとも。とはいえ、書評に値する本ではない。多くの論文は、そのテーマをきちんと実証的あるいは広がりをもって考えればモノになるのかもしれないが、現実世界の話を前半の枕に持ってきたら、あとはすぐに本の世界に閉じこもって概念操作に終わってしまうものがあまりに多い。 さらに、本当は編者が序文で、いったいこれは本全体としてどんなことを意図しているのか、そしてその全体の構想にそれぞれの論文がどう貢献しているのかを説明すべきなんだが、それがない。風景とか日常とか環境とかいった