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ブックマーク / dongfang99.hatenadiary.org (13)

  • お詫びと言い訳 - dongfang99の日記

    禁欲すると宣言しておくながら全然出来なかったことをお詫びします。いろいろと誤解を招く言い方が多かったようなので、ほとんど繰り返しなのですが、批判的なコメントをいただいた(ごくごく少数の)人に対して、言い訳というか私の意図をもう一度最後にまとめておきます。 まず、私が何度もくどいほど言っているのは、増税/反増税を政治的な対立軸とする限り、どちらに与しても緊縮財政路線を後押しすることにしかならない、ということです。「増税」を掲げるのはもちろんこと、「増税反対」を掲げても「まずバラマキ政策をやめて政治家と官僚が身を削るべき」という圧倒的な声に回収されてしまうわけで、野田政権と自民党の緊縮増税路線を批判したいなら、「反増税」ではなく真正面から「反緊縮」を掲げるべきと言っているわけです。その意味で、私に批判的にせよコメントを付けていただいた人が、その後も相変わらず「増税反対」ばかりを言っているのには

    お詫びと言い訳 - dongfang99の日記
  • 当たり前の政治が欲しい - dongfang99の日記

    現在、「増税」をめぐって政界再編が起きようとしている。民主主義の政治において重要なのは適切な争点の設定であるが、まさに「増税」ほど不適切な争点はなく、日の政局の混乱および政治(という以上に民主主義への)不信、政策の停滞の元凶であると断言してよい。 ブログやツイッターなどで発言力の高い経済系の人が増税策に反対しているのは、消費税増税の景気や財政に対するネガティヴな影響の問題である。そうした問題は「科学」に属するので、学問的なスキルを身につけた専門家同士で冷静に議論してもらうしかなく、そこに政治的な判断の入り混む余地はなく、当然ながら選挙の争点にもなり得ない。 そうした専門家で議論されるべき増税の問題が、政治の争点として前面化するとどうなるか、既に日の現実が語っている。社会保障はもちろんのこと、景気や財政の話ですら重要性がなくなってしまい、「国民は我慢して増税を受け入れるべき」か、それとも

    当たり前の政治が欲しい - dongfang99の日記
  • 「施し」から「環境」へ - dongfang99の日記

    ここのところブログやツイッターが生活保護の話題に完全に占拠されている状態だが、やはり気になったのは、再分配の「公平性」をめぐる感情の問題がほとんど語られていないことである。実名を上げて「不正受給」を告発した片山さつき氏のやり方は、率直に言って悪質極まりないものであるが、彼女をこうした行動に駆り立てているのは、「働き者の国民年金や、最低賃金より県によっては多くもらえる、正直な働き者がバカをみる」という*1、生活保護制度に対する世論の「不公平感」の存在がある。この不公平感自体は決して理解不可能というものではなく、こうした負の感情がどうしてここまで強まってしまったのか、そしてどのようにして「公平性」を回復できるのかについて、真剣に考えていく必要があるだろう。 一般的に言えば、政府の再分配に対する公平性を確保するためには、より均等な負担に均等な給付を対応させることが原則である。経済格差が存在しても

    「施し」から「環境」へ - dongfang99の日記
  • 反緊縮派の立場から - dongfang99の日記 反増税派には「経済成長による税収増」を掲げる人が多いが、そもそもこういう考え方は、政府の再分配政策を企業の収益を従業員に分配することと

    「増税」を政治の争点にすべきではない、というのは1年以上前から繰り返し何度も書いてきたが、残念ながら野田政権の成立以降、「増税」めぐる政局や政策論争はますます強化されている。 「増税派」には、増税によって財政健全化の道筋がつけば国債の信任も上昇して海外からの投資も活発化するという者もいれば、企業の法人税や社会保険の負担を減して消費税に置き換えることで経済の活性化が図られるという者や、増税財源による社会保障の機能強化で需要が創出されると考える者などがいるが、来が相互にほとんど相容れない主張である。今回の増税策は、一応「社会保障と税の一体改革」案を根拠にしているが、増税派の大半は社会保障の機能強化などにはあまり関心がなく、メディア上でも社会保障の専門家の存在感は極めて弱い*1。 「反増税派」も、まず公務員の人件費をはじめとする徹底した歳出削減が必要だとする者、民営化・規制緩和などで経済成長す

    反緊縮派の立場から - dongfang99の日記 反増税派には「経済成長による税収増」を掲げる人が多いが、そもそもこういう考え方は、政府の再分配政策を企業の収益を従業員に分配することと
  • 「子どもは社会が育てる」べきか - dongfang99の日記

    最近、一部で「子どもは社会が育てる」べきかどうかということが、話題になっている*1。民主党は、子ども手当て政策に対する「バラマキ」批判に応答する際に、「子どもは社会で育てる」という理念をよく持ち出していたが、これに対して自民党は、7月に発表した「日再興」の第6分科会「教育」の中で、「「子どもは親が育てる」という日人の常識を捨て去り、「子どもは社会が育てる」という誤った考え方でマニフェストを作り、その予算化を進めている」と、育児責任は「社会」ではなく「親」にあることをはっきり明言している*2。現在の日における家庭(特に母親)の育児負担の大きさと、それに由来する少子化児童虐待に対する問題意識が少しでもあれば、「子どもは親が育てる」というのはナンセンスとしか言いようがないが、世論の「バラマキ」批判のなかで子ども手当政策が撤回されたことにより、結果的に自民党の「子どもは親が育てる」という方

    「子どもは社会が育てる」べきか - dongfang99の日記
  • 民主党政権が混迷している原因 - dongfang99の日記

    「ポスト菅」が誰になるのかという以前に、政局のニュースはもう聴きたくもないという人は少なくないと思う。とりわけ、「被災地の復興」の健気な姿の報道とのコントラストで、政治の混迷ぶりが余計に際立つ結果になっている。日はどうしてこんなにも政治が混迷しているのか、(これをネタに飯をっている一部の政治評論家を除けば)政治家自身も国民世論も全く訳がわからず、途方に暮れている状態にあると言っていい。 民主党政権が混迷している原因はいろいろあるが、その根をたどれば2009年の総選挙における、「脱官僚で16.8兆円を捻出」という非現実的な財政マニフェストにある。自民党から「バラマキ4K」などと批判されている政策も、「無駄削減で16兆捻出」を前提にしていた以上、その行き詰まりは当然過ぎる帰結である*1。菅首相が急激に「財政再建」と増税論に舵を切り始めたのも、結局のところ「脱官僚による無駄削減で16.8兆

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  • 何でも構わない - dongfang99の日記

    >id:dongfang99 争点化はどっちもどっちだと思います。緊縮財政については、そのことで効率性up→成長というパスが期待されたからだと思います。「増税で経済成長」は受容されないという事かと。 http://b.hatena.ne.jp/econ_econome/20110620#bookmark-47623574 要は自分は、貧困・過労・失業などの問題の解決に真剣に取り組んでくれる人であれば、手段が税だろうと金融だろうと何でも構わないのである。自分が増税にやや好意的なスタンスにあるとしたら、これらの問題に直接取り組む社会保障論者の多くがそういうスタンスであり、その説明の論理を説得力があるものとして共有しているから、という以上のものではない。自分は完全に「復興」の段階に入るまでは、税と社会保障の話は混乱を避けて先送りすべきだと考えるが*1、そこまで激怒すべき話かと言われると、やはり疑

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  • 「リーダーシップがない」にうんざり - dongfang99の日記

    毎日聞かされる「リーダーシップがない」という批判に心底うんざりしている。当によくわからないのだが、「リーダーシップがない」「だらしがない」という不満を持つ人は、「俺だったらすぐできる!」という自信があるからそう批判できるのだろうか。自分の場合、菅首相よりはるかに悲惨な姿になる結果しか想像できないのだが・・・。 そもそも、「リーダーシップがある」という状態が、自分は今一つイメージできないのである。どこの国のどの首相や大統領が「リーダーシップがある」のだろうか。たとえば、小泉元首相はリーダーシップがあったのだろうか。彼は確かに国民的人気があり、それにぶら下がる自民党員はたくさんいたと思うが、党員の大多数がそのリーダーシップにつき従っていたとは到底思えない。むしろ、選挙に勝つための看板、お飾りくらいにしか考えておらず、心の底では小馬鹿にしていた自民党員も多かったことは、福田政権以降の経緯を見れ

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  • 与謝野馨の入閣について - dongfang99の日記

    与謝野氏:消費増税・社会保障改革に執念、能力問われる「仕事師」 http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920019&sid=aERQfTF3Hb4c 1月14日(ブルームバーグ):「たちあがれ日」を離党し、経済財政相として入閣することになった与謝野馨元財務相は、自民党時代から「財政再建派」として日の財政状況への危機感を訴え、税制・社会保障制度改革に執念を燃やしてきた。直前まで野党にいた議員がいわばヘッドハンティングされる形で政府の要職に就くのは異例。与野党の理解を得て悲願の消費税増税と財政再建に道筋をつけることができるか、ベテラン政治家としての調整能力が問われる。 与謝野氏は13日の記者会見で、菅直人首相が掲げる税制・社会保障制度の抜改革について「財政再建、税制の抜改革、社会保障制度の持続性の確保、これはいずれも日の社会がどうしても

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  • 見ていて冷や汗が出てくる - dongfang99の日記

    仙谷氏「暴力装置」発言 謝罪・撤回したものの…社会主義夢見た過去、質あらわに http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/101118/plc1011182236025-n1.htm 「昔の左翼時代のDNAが、図らずも明らかになっちゃった」 みんなの党の渡辺喜美代表は18日、仙谷氏の発言について端的に指摘した。 「暴力装置」はもともとドイツの社会学者のマックス・ウェーバーが警察や軍隊を指して用い「政治は暴力装置を独占する権力」などと表現した言葉だ。それをロシアの革命家、レーニンが「国家権力の質は暴力装置」などと、暴力革命の理論付けに使用したため、全共闘運動華やかなりしころには、主に左翼用語として流通した。 現在では、自衛隊を「暴力装置」といわれると違和感がある。だが、旧社会党出身で、東大時代は日韓基条約反対デモに参加し、「フロント」と呼ばれる社会

    見ていて冷や汗が出てくる - dongfang99の日記
  • ベーシック・インカム論の堕落 - dongfang99の日記

    最近ベーシック・インカム(BI)の議論を目にすることが多くなったが、それ自体はいいことではあると思う一方で、びっくりするのは普通の「政策提言」として語る人が増え始めたことである。 そもそも自分が知り始めた頃のBIの議論の主題は、「人は生きているというだけで無条件に分配を正当化できるか」という問題であり、「どうして働こうとしない連中にも俺たちの税金が」と反応する反対者を、どう説得するかの論理と言葉を粘り強く引き出そうとする思考実験のプロセスが、非常にエキサイティングだったことを記憶している。 だから、この次元の問題に直面するはるか以前の現在の日社会で、BIを真面目に「政策提言」している人を見ると、驚くというよりも憤りを感じる。来BI論は、働く能力や意欲を奪われてしまった人たちを、「お荷物」や「負担」として扱わない社会をどう構築するか、という強い倫理観に支えられていたはずだったのだが、今の

    ベーシック・インカム論の堕落 - dongfang99の日記
  • ますますわからなくなってくる - dongfang99の日記

    「腐敗認識指数」は、以前も存在は知っていたが、どうも怪しい感じで、あまり興味をもてなかった。しかし、あらためて眺めてみると、データが必ずしも客観的とはいえないことを踏まえれば、なかなか面白いような気がしてきた。 特に目に付くのは、人口規模と順位が緩やかに相関していることである。考えてみれば当然で、人口が多ければそれだけ公的な機関以外のインフォーマルな権力に依存する必要性が高まるわけである。政治体制は民主的とは言えないシンガポールの順位が3位と高いのは象徴的である。軒並みランクの高いEU諸国のなかでも、人口規模の大きいドイツ、イギリス、フランスは比較的低い位置にある。その意味で日は、世界で10位の人口規模で17位であり、特に日より上位の国に、日よりも人口の多い国がないことは特筆すべきである。もしこのデータを信用することにすると、日の行政はかなり健全であると理解すべきということになる。

    ますますわからなくなってくる - dongfang99の日記
  • どうなったらひっくり返るのか - dongfang99の日記

    図録▽OECD諸国の給与水準 社会実情データ図録 はてなブックマーク http://www2.ttcn.ne.jp/honkawa/5193a.html 公務員に関するデータを見せると、やはりというか、「でも一人当たりが」「独法などが」「天下りの問題が」などと、屁理屈をつけて反発する人が後を絶たない*1。データと実感の違いについて思考を進めるべきなのに、データ自体が恣意的であるかのように考えたがるわけである。自分の知る限り、こういうデータが「恣意的」であることの、説得的根拠を聞いたことがない*2。もっとも、自分も最初は「カラクリがあるのでは?」「偏っているのでは?」と疑問をもっていたが、知れば知るほどそういう疑問に根拠ことがないことを悟り、今は単純に公務員が少ないという事実から出発すべきだと考えている。 日の一人当たり賃金が高くなっているのは、長期のデフレ不況による民間の低賃金化の影響と

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