自宅のある高台から、多くの住宅が津波にのまれた町並みを眺める西条良一さん=宮城県南三陸町で2011年6月5日、津久井達撮影 東日本大震災による大津波で家屋の大半が流された宮城県南三陸町在郷地区で、高台にあったため自宅の被災を免れた西条良一さん(61)夫婦が、たった1世帯で集落に戻り、生活を再開させた。とどまっても地域の人たちが戻ってくる保証はないが、「ここで生きていくしかねえ」。住み慣れた家で、復興を待つことを決めた。 志津川湾に注ぐ水戸辺川両岸に約90世帯が暮らしていた在郷地区。津波は海岸から約1キロ離れ、集落を見下ろす高台にあった西条さん宅の庭先にまで押し寄せた。残った住宅は5軒。同居の妻糸路さん(65)と次女(36)は無事だったが、近所に住んでいた妹や叔母を亡くした。 登米市の避難所で仮設住宅に当選したが、住宅被害がないため、罹災(りさい)証明を得られず、入居できなかった。鉄筋工とし
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く