2010年9月7日に尖閣諸島沖で発生した、海上保安庁の巡視船と中国漁船との衝突事件。海上保安庁は同漁船の船長を公務執行妨害で逮捕、那覇地検石垣支部に送検したものの、那覇地検は「わが国国民への影響や、今後の日中関係を考慮した」と処分保留を決定、中国に送還した。 海上保安庁はその衝突の様子をビデオで撮影していたものの、政府は中国への配慮から映像の全面公開には踏み切らずにいた。そんな中、11月4日夜にYouTubeにアップされたのが、衝突事件の概要を示した動画である。「sengoku38」というIDによって投稿された動画では、中国漁船とみられる船が海上保安庁の巡視船とみられる船に衝突する模様が映されていた。 機密とされていたこの動画をYouTubeにアップしたのは、当時、神戸海上保安部の現役保安官だった一色正春氏。この件で、警視庁は2010年12月、一色氏を国家公務員法の守秘義務違反容疑で書類送