文化審議会著作権分科会は25日、著作権者の利益を不当に侵害しない範囲で著作物の無許諾利用を柔軟に認める「権利制限の一般規定」を著作権法に導入することなどを求める報告書を取りまとめた。文化庁は早ければ通常国会に著作権法改正案を提出する方針。 報告書は無許諾利用を認めるケースとして、写真や映像の背景に別の著作物が偶然写り込む場合など3類型を提示。権利者団体などから「類型の内容が曖昧で、違法な著作物利用を招く」との懸念が示されたことを踏まえ、条文の表現などに十分留意することや、制度の運用状況を事後検証する必要性も盛り込んだ。 このほか映画DVDなどの複製防止機能を外してコピーできるようにする「リッピングソフト」や、ゲームの違法複製ソフトを利用可能にする「マジコン」と呼ばれる機器の配布などを規制するよう求めた。