たくらむ──「くわだてる」、「もくろむ」と同様に、なにか少しだけ悪戯めいた謀をイメージする言葉である。そんな言葉が名前になっている製品開発会社がある。デザインエンジニアリングファーム“takram”。スタッフの全員が工学的なバックグラウンドを持っているtakramは、その特性を活かし、デザインとエンジニアリングの双方からプロダクト開発を追及している。今回の「LEGGO」では、このtakramの代表である田川欣哉さんと、「LEGGO」案内人である空間デザイナー・李明喜さんのブックトークをお届けする。 田川さんの「本のある生活」は、本棚を持たずにたったひとつの箱に入るだけの本しか所持しない、という一風変わった、しかしモノ造りの本質が垣間見れるものであり、まさに“少しだけ悪戯めいた謀”──たくらみだった。 ■ 田川さんの本箱に入っていた本(2007年7月現在) ・『誰のためのデザイン?―認知科学