JR西日本は17日、台風12号による紀伊半島豪雨で不通になっていた紀勢線の白浜-串本間で運転を再開した。普通列車はほぼ通常ダイヤの運行となるが、特急は1日2往復。26日には紀伊勝浦まで復旧する見通し。 白浜-新宮間は、豪雨で変電所が冠水したり、橋梁(きょうりょう)近くの盛り土が流出したりするなど95カ所で被害を確認。橋脚の補強や線路脇ののり面修復工事が完了した区間で運行を再開した。 和歌山県那智勝浦町の那智川橋梁が流失した紀伊勝浦-新宮間については、河川を管理する和歌山県と協議して復旧工事を進めるが、着工のめどは立っておらず、当面は代行バスを運行し対応する。 串本駅では17日朝、買い物や通勤などで紀伊田辺方面に向かう利用客が電車の到着を待つ姿がみられた。和歌山市内の病院に妻の見舞いに行くという新宮市の男性(82)は「ようやく乗れた。電車がないと生活も不便。早く復旧してほしい」と話した。