気候変動科学には150年の歴史があり、おそらく近代科学ではもっとも検証されてきた分野だ。しかし、規制に反対するエネルギー産業やロビー活動家たちは、そうした科学をずっと疑問視し、いつしか誤った噂が信じられるようになった。 こうした組織的な気候変動科学の否定運動は、世界的な温室効果ガスの削減がなかなか進展しない現状の大きな要因のひとつとなっているようだ。 彼らは温暖化を否定するために気候科学には嘘があると主張する。とはいえ我々素人がその真偽を見抜くことは困難だ。 海外サイトで「地球温暖化にまつわる嘘」とされる5つのエピソードを科学的事実と照らし合わせて検証していたので見ていくことにしよう。 1. 「温暖化は自然のサイクルの一部である」の誤り この画像を大きなサイズで見る 過去6500万年の世界気温と、温室効果ガスの影響で起こりうる将来の気温上昇(Burke et al. 2018) / 画像内