ジョージ・クルーニー&ブラッド・ピットの主演映画『ウルフズ』の日本公開が中止された。監督はトム・ホランド主演『スパイダーマン』シリーズを手がけたジョン・ワッツ。すでに予告編の上映などプロモーションも始まっていたあとの決定に、映画ファンやジャーナリストの間でも大きな動揺が広がっている。 本稿では毎週、北米の週末映画ランキングを取り上げることで、ハリウッドにおける映画興行の「今」を追いかけてきた。結論から言えば、『ウルフズ』の日本公開中止は、「ジョージ・クルーニー&ブラッド・ピットの映画でさえ日本公開が見送られてしまう」という、いわゆる「洋画離れ」の問題ではない。むしろ北米映画業界がコロナ禍以降つねに抱えてきた問題が、現地ではなく、遠く離れた海外で噴き出したケースなのだ。 『ウルフズ』は、クルーニー&ピット演じる事件の“もみ消し屋”である2人が、偶然に同じ事件現場で遭遇してしまうクライム・コメ
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