メキシコの麻薬組織(カルテル)に殺し屋として使われていた14歳の米国籍の少年が逮捕された。少年は報道陣に向かって「4人の首を切った」と言った。成長途上の10代は、武器を取り戦うことはかっこいいと教え込めば、命知らずの兵士にも、残忍な殺し屋にもなる。少年は「拒否すれば自分が殺された」と訴えた。きょうのテーマは「少年ヒットマン」とした。 メキシコのフェリペ・カルデロン大統領(48)は2006年の就任以降、「麻薬組織との戦い」を掲げ、軍と警察を総動員して組織の壊滅作戦を進めた。これに伴い、組織間のバランスが崩れて縄張り争いが激化。当局と組織、組織と組織との間で、殺戮(さつりく)のやまない泥沼の事態となった。 麻薬犯罪で逮捕される少年少女(18歳以下)も急増した。AP通信によると、06年に482人だったものが、昨年は810人となり、今年は最初の8カ月で562人に達した。「4人の首切った」 米国籍の