タグ

ブックマーク / eulabourlaw.cocolog-nifty.com (9)

  • ナチス「逆張り」論の陥穽 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    昨日の朝日新聞の15面に、「逆張りの引力」という耕論で3人が登場し、そのうち田野大輔さんが「ナチスは良いこともした」という逆張り論を批判しています。 https://www.asahi.com/articles/ASQ5S4HFPQ5SUPQJ001.html 私が専門とするナチズムの領域には、「ナチスは良いこともした」という逆張りがかねてより存在します。絶対悪とされるナチスを、なぜそんな風に言うのか。私はそこに、ナチスへの関心とは別の、いくつかの欲求があると感じています。 ナチスを肯定的に評価する言動の多くは、「アウトバーンの建設で失業を解消した」といった経済政策を中心にしたもので、書籍も出版されています。研究者の世界ではすでに否定されている見方で、著者は歴史やナチズムの専門家ではありません。かつては一部の「トンデモ」に限られていましたが、今はSNSで広く可視化されるようになっています

    ナチス「逆張り」論の陥穽 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 俺はね、五人潰して役員になったんだよ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    松崎一葉『クラッシャー上司-平気で部下を追い詰める人たち』(PHP新書)をお送りいただきました。ありがとうございます。 自分の出世のために、次々に部下をつぶしていく人の精神構造と対処法を、数多くの実例に接した精神科の産業医がやさしく解説。 クラッシャー・ジョウじゃなくって、クラッシャー上司です。 著者の松崎さんは数少ない産業精神医学の専門家。いじめパワハラが大きな問題となり、電通第二事件が世情を賑わしている今日、是非多くの人々に読まれるべきです。 とともに、そこに描かれているいくつもの実例を読む進むにつれ、圧倒的に多くの組織人たちは、「あっ、これ、我が社にもあるある」という思いを何回もするでしょう。そう、「多くの会社、組織のメンタルヘルスを見てきたものの経験値として、一部上場企業の役員のうち数人は「クラッシャー上司」がいる、ということはできるだろう」と著者は述べています。 彼らクラッシ

    俺はね、五人潰して役員になったんだよ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 勤勉にサービスしすぎるから生産性が低いのだよ!日本人は(毎年恒例) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    毎年恒例ですが、日生産性部が世界の労働生産性国際比較というのを発表し、世間の生産性概念をこれっぽっちもわかってない連中があれこれとろくでもない戯言をまき散らすという季節がやってきたようで、これまたもう何年も前からブログでの毎年恒例の行事になっちゃってますが、飽きもせず同じ事を繰り返すことといたしませう。 http://activity.jpc-net.jp/detail/01.data/activity001495.html (労働生産性の国際比較2016年版) http://www3.nhk.or.jp/news/html/20161219/k10010812081000.html (労働生産性 日は主要7か国の中で最下位) 従業員が一定の労働時間にどのくらいのモノやサービスを生み出すかを示す「労働生産性」の調査で、日は小売り業や飲業などで業務の効率化が進んでいないことなどか

    勤勉にサービスしすぎるから生産性が低いのだよ!日本人は(毎年恒例) - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 勤勉にサービスしすぎるから生産性が低いのだよ!日本人は: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    産経の記事ですが、 http://www.sankei.com/politics/news/151218/plt1512180033-n1.html (労働生産性、先進7カ国で最低 茂木友三郎生産性部会長「勤勉な日が…残念な結果」) 日の生産性が低いことは以前から繰り返しブログでも取り上げてきていますが、この新聞記事を見てがっくりきたのは、日生産性部のトップともあろうお方が、こんな認識であったのか、といういささかの絶望感でありました。 茂木会長は、「日は勤勉な国で、生産性が高いはずと考えられるが、残念な結果だ」と評価した。 生産性のなんたるかがよくわかっていない市井の人々はよくこの手の間違いをしますが、さすがに日生産性部会長がこの言葉はないでしょう、と。 茂木会長は「労働人口が減少する日が国内総生産(GDP)600兆円を達成させるためにも、生産性の向上が必要で、特にサー

    勤勉にサービスしすぎるから生産性が低いのだよ!日本人は: hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 人手不足と採用難の悪循環 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    リクルートワークス研究所が7月24日に発表した「人手不足の実態に関するレポート」に、興味深い分析が載っています。 http://www.works-i.com/pdf/140724_hit.pdf 「人手不足の影響と対応に関する調査」によると、人手不足に関連して当てはまる状況として、「同業他社が、賃金などの処遇を高めて募集をしていて、採用を巡る競争が厳しくなった」(25.6%)、「自社の正社員の労働時間が長くなっている」(24.6%)は、他よりも回答割合が高い。 業種別に見ると、飲サービス業において「同業他社が、賃金などの処遇を高めて募集をしていて、採用を巡る競争が厳しくなった」(36.8%)の割合が他の業種よりも高い。また、「業界のイメージが悪く、自社に応募者が集まりにくい」の割合は、建設業(32.6%)や飲サービス業(28.9%)において他の業種よりも高い。「自社のアルバイト・パー

    人手不足と採用難の悪循環 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • ローカル経済はジョブ型か? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    最近はジョブ型、メンバーシップ型という言葉がやたらに流行って、いろんなや文章に用いられるようになってます。その中には、たとえば楠木新さんの『働かないオジサンの給料はなぜ高いのか』のように、内包的にも外延的にも拙著での使い方とほぼ同じものもあれば、かなり異なる出発点から議論を展開させていった流れの末に、そのにおける二項対立と絡み合わせる形でジョブ型とメンバーシップ型という概念を持ち込んでいるものもあります。 その一つとして、冨山和彦さんの『なぜローカル経済から日は甦るのか GとLの経済成長戦略』(PHP新書)があります。 http://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-81941-9 グローバルとローカルの経済圏を区別せずにその施策を考えていたため、格差問題が生じ、日経済は停滞してしまっていた。 グローバル企業がいくら稼いでも

    ローカル経済はジョブ型か? - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 中小企業ではスパスパ解雇してますよ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    世間では解雇規制の議論が盛り上がってきているそうですけど、何にせよ、日社会の現実の姿からかけ離れた思い込みを前提に議論がされたのでは、あらぬ方向に走って行くばかりですので、 https://twitter.com/Sgt_Doraemon/status/315093544815697922 役に立たない人間を雇い続けなければいけない負担は中小企業には相当なもの。 解雇できないから、簡単に雇用も出来ない。 それはどこの国の中小企業なのでしょうか。多分、年間数十万件の労働紛争が労働裁判所にやってくるヨーロッパ諸国なんでしょう。 少なくとも、私が日の労働局のあっせん事案を調べた限りでは、こういうのが日解雇の現実の姿ですけど。 ・10185(非女):有休や時間外手当がないので監督署に申告して普通解雇(使は業務対応の悪さを主張)(25 万円で解決) ・10220(正男):有休を申し出たら「う

    中小企業ではスパスパ解雇してますよ - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 半分だけ正しい竹中平蔵氏 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    竹中平蔵氏の「ポリシーウォッチ」から。 http://policywatch.jp/topics/211 産業競争力会議などを中心にアベノミクスの中での成長戦略がどのようになるのか大変注目を集めている。金融政策、財政政策は重要だがそれらを超えて更に長期的な経済発展のためには、やはり成長戦略が不可欠である。そういう中で、規制改革こそが成長の一丁目一番地だということを述べ、安倍総理も一丁目一番地という使ってくれたわけだが、その規制改革の中で更に重要な規制改革はなんなのだろうか、そういう点に次第に議論が集まっていくのではないか。 規制改革はかなり幅広くやらなくてはならない。しかし、あえてその中の更に中心的な一丁目一番地の中の一丁目一番地として、雇用に関する労働市場に関する規制改革が重要であるということを述べたい。 民主党を中心とする政権の最初に社民党が入っていた。この社民党の影響を非常に強く受け

    半分だけ正しい竹中平蔵氏 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 古市憲寿「創られた『起業家』」@『社会学評論』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)

    『社会学評論』63巻3号に掲載されている古市憲寿さんの「創られた『起業家』」がなかなかおもしろいです。 要するに、90年代半ば以降の起業家言説の分析なんですが、古市さんらしいクールな視線で手際よく料理していて、いろいろと労働問題へのインプリケーションもあり、いろいろと突っ込みネタを示してくれています。 冒頭の要約から: ・・・バブル経済が崩壊し日型経営が見直しを迫られる中で、「起業家」は日経済の救世主として政財界から希求されたものだったしかし、一連の企業を推奨する言説にはあるアイロニーがある。それは、自由意思と自己責任を強調し、一人一人が独立自尊の精神をもった起業家になれと勧めるにもかかわらず、それが語られるコンテクストは必ず「日経済の再生」や「わが国の活性化」などという国家的なものであったという点である。・・・さらに、若年雇用問題が社会問題化すると、起業には雇用創出の役割までが期待

    古市憲寿「創られた『起業家』」@『社会学評論』 - hamachanブログ(EU労働法政策雑記帳)
  • 1