──フランスのどちらで生まれ育ったのですか。 フランスの南部にアルビという都市がありますが、そこから車で15分くらいのラバスティード-ガボスという、人口400人ほどの田舎で生まれ育ちましたので、けっこうな田舎者です。 そんな環境でしたので、家族も周りの人も、極東に関する知識はあまりないというか、日本と中国の区別もつかないレベルでした。高校で日本について習ったことはありましたが、本当に関心を持っていたとは言えません。 高校3年生のとき、アルビの書店で『日本語のまねきねこ』という日本語の教科書を見つけ、「面白そうだな」と買いました。最初は独学で、やがて日本の大学で学ぶことになりました。そもそもは日本語という言語に魅力を感じて始めた勉強だったんです。 ──その後、歴史の研究者を志されたわけですが、何か決定的な本との出会いがあったりしたのですか。 いろいろな本を読んで歴史への好奇心が出てきたのです
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