安倍晋三首相は10日の自民党大会の総裁演説で、憲法9条への自衛隊明記の意義について「都道府県の6割以上が新規隊員募集への協力を拒否している悲しい実態がある。この状況を変えよう。違憲論争に終止符を打とう」と訴えた。自衛隊が災害発生時に「自治体から要請されれば直ちに駆け付け、命を懸ける」とも強調した。 これまでの「自衛隊を明記しても任務や権限に変更は生じない」との説明に対し、変更がないなら改憲は不要だとする野党の批判を念頭に置き、新たな理由を持ち出したとみられる。 一方、石破茂元防衛相は「憲法違反なので協力しないと言っている自治体を私は知らない」と指摘した。