【ストックホルム=橋本聡】スウェーデン総選挙(比例代表制、定数349)は19日投開票され、国営放送によると、ラインフェルト首相が率いる中道右派の4党連合が172議席を占めて、勝利した。「反移民」をかかげて台風の目になった右翼政党は20議席をとり、初の国政進出をはたした。 この右翼政党はスウェーデン民主党。イスラムへの反感を隠さない。欧州で広がる「不寛容」が、人権を大切にする北欧にまで及んでいることを際立たせた。 ラインフェルト首相は今後、経済の好調を背景に「高福祉高負担」システムを保ちつつ、減税や規制緩和をすすめる。しかし過半数を確保できず、少数政権となって苦しい国会運営を迫られそうだ。選挙終盤、「右翼とは手を結ばない」と述べていた。 スウェーデンは人道主義や労働力確保のため、移民や難民に門戸を広く開いている。だが近年、治安悪化や移民への福祉コストを疑問視する空気が強まっていた。そう