<農and食> ◇規格外・「型落ち」商品も/焼却処分より低コスト 本来は人が食べるものが豚の餌になり、その豚を人が食べる--。現代の食のあり方を象徴するような、なんとも不思議な食品リサイクルの現場を訪ねた。 千葉県の山あいに建つ約2700平方メートルの工場。早朝からトラックが次々と横づけされ、荷台から食品が運び込まれる。高さ50センチ、1メートル四方大の青い段ボールにぎっしりと詰まった、ウズラ卵。菓子類の生クリームやソース、トッピングが少し不ぞろいのピザ。1日約100トンの食べ物がいずれも液状の飼料に加工され、豚の口に入ってゆく。 養豚業「ブライトピック千葉」(旭市)の石井俊裕・液状飼料担当部長は「すべて食べられるものばかりです。私自身が食べられるかどうかを基準に受け入れています。人間が食べられるもの以外は豚に与えません」と話す。 持ち込まれる食品は社員がにおいをかぎ、味を確認した後、低温