宇都宮けんじ候補は、都知事になったら東北の震災瓦礫を拒否するそうです。 福島事故の直後のパニック期ならわからないではありませんが、あれからそろそろ3年たって正確なデータが出揃ってきています。 そんな時に、脱原発運動の中でもっとも国民の顰蹙を買った瓦礫反対運動の口写しをしています。 ところで、東北の震災瓦礫を真っ先に引き受けたのは東京都でした。私は石原氏の数少ない善政だったと思っています。石原氏の独善的な性格がプラスに働いた希有なケースです。(褒めているんだか、けなしているんだか) この東京都の瓦礫引き受けが呼び水となって、千葉県、栃木県、茨城県、北九州市、大阪市などが続きました。 震災瓦礫の処分協力を要請していたのは、岩手県と宮城県のみでした。 もっとも高い汚染を受けてしまった福島県は県内処分しており他県に要請する意思はありません。 岩手、宮城県もほぼ被曝を受けていない地域で、ピンポイント
マンキューの上位1%擁護論文を巡り、ソローとマンキューが、昨年夏に同論文が掲載されたJournal of Economic Perspectives(JEP)誌の最新号の投稿欄で論争している(H/T マンキューブログ)。 以下はソローが挙げた6つの論点と、それに対するマンキューの反応の概略(箇条書きの主項がソローの論点、副項がマンキューの反論)。 論文は冒頭でスティーブ・ジョブスを持ち出し、世界に大いなる消費者余剰をもたらした起業家が上位1%層の大部分であるかのような書き方をしている。しかし、同層の多くは金融関係者であり、しかもその所得の多くは取引による利益という情報の非対称性に起因するものであって、消費者余剰を殆どもたらしていない。S&P500採用銘柄でブローカー・ディーラー企業のCEOの報酬の中位値は、1970-1995年は他業界と同程度だったのに、1996-2006年には他業界の7〜
カール・マルクスの『資本論』(たしか1868年)は、今から150年も前の本。古めかしいという人も多いと思います。たしかにその通りです。しかし、古くても、現代経済の特質をずばり指摘している鋭い経済分析の本であることは事実です。 その一つが、個別資本(企業)の立場と社会的総資本(一国の企業全体)の立場の区別と対立です。これは1936年にケインズが『雇用・利子および貨幣の一般理論』で展開したこととも共通する論点です。簡単に言えば、次のようなことです。 個々の企業は、社会全体の総需要が一定(不変)という仮定の下では、賃金(人件費)を引下げ、自社製品の価格を引き下げれば、売れ行きが増えるため、生産量を増やし、雇用も拡大し、利潤も増やすことができます。これは正しい命題です。 しかし、一国のすべての企業が同じことをやったらどうでしょうか? 例えばすべての企業が貨幣賃金率を(例えば5%)引き下げるのです。
魂が消える、と書いて“たまげる”と読むが、これには本当に魂消た。 バージニア州上院本会議で、州内の公立学校で使う教科書に“日本海”を記載する際、東海(East sea)を併記する法案が可決されたのである。東海とは、朝鮮半島から見て東の海域のことで、韓国での呼称だ。 日本海では、あたかもその領域が日本の所有のように思えて面白くないのか、お隣の韓国では日本海を“東海”と呼び、九〇年代初頭から名称の変更を国際社会に訴え始めていた。 自分たちにとっては東海だから、国際社会でもそれを認めよという、実にセルフィッシュなことを言い始めたのである。竹島を自国の領土と言い張るような国だから、このくらいのことは平気で言えるのかもしれない。 二〇〇四年、国連事務局は『日本海』が国際的な標準であり、正式な名称であるとの声明を発表したが、テハンミングはめげなかった。バージニア州からの切り崩しを図ったのである。 バー
こんにちは、島倉原です。 今回は、アメリカの中央銀行FRBの前議長(議長在任:2006年2月1日~2014年1月31日)である、ベン・バーナンキの議論を取り上げてみたいと思います。 彼は「大恐慌の権威」として著名な経済学者でもあり、「日本経済の長期低迷は十分な金融緩和を行ってこなかった日銀の責任」とするリフレ派のアイドル的存在です。 加えて、必ずしもリフレ派に属さない経済学者やエコノミストが自説を補強するために「かのバーナンキも~と言っている」と引き合いに出すような場面を、一度ならずご覧になられたことがあるかもしれません。 金本位制度離脱こそが、大恐慌からの回復要因? 大恐慌(全世界的には「世界恐慌」)に関するバーナンキの論文集は、日本でも昨年「大恐慌論」というタイトルで、翻訳出版されています。 そこでは以下のような論理で、「大恐慌からの回復には、貨幣的要因が重要だった」と結論付けられてい
West's 30-year vendetta with Iran is finally buried in Davos (西側の30年来のイランとの対立がダボスで遂に終了) By Ambrose Evans-Pritchard Economics Telegraph Blog: Last updated: January 23rd, 2014The Iranian nuclear deal is on. Hassan Rouhani's charm offensive in Davos has been a tour de force, the moment of rehabilitation for the Islamic Republic. His words were emollient. イランの核合意が結ばれました。 ハッサン・ロウハニ大統領がダボスで繰り広げた魅力攻勢は素晴ら
Split ECB paralysed as deflation draws closer, tightening job vice in southern Europe (デフレ接近中に分裂ECBが麻痺して南部欧州で雇用状況が更に悪化) By Ambrose Evans-Pritchard Telegraph: 8:30PM GMT 06 Feb 2014Mario Draghi said the ECB's council had discussed a wide range of measures but needed more information マリオ・ドラギ総裁曰く、ECBの理事会は広範な対策を話し合ったが情報不足。 The European Central Bank has brushed aside calls for radical action to head of
Insular ECB is playing dangerous game of chicken with deflationary world forces (ちっさいECBがデフレ・フォースと危ないチキンレース中) By Ambrose Evans-Pritchard Telegraph: 8:44PM GMT 05 Feb 2014An aborted recovery at this point might be more than democratic societies can tolerate この時点で景気回復が頓挫したら、民主主義社会でも切れるかも。 The US and China are withdrawing stimulus on purpose. The eurozone is doing so by accident, letting market force
Emerging markets more vulnerable than ever to Fed tightening, warns BIS (新興市場はFRBの引き締め耐性は史上最低、とBIS) By Ambrose Evans-Pritchard Telegraph: 7:15PM GMT 04 Feb 2014 Bank for International Settlements says there had been a "massive expansion" in borrowing on global bond markets by banks and companies in developing countries BIS曰く、開発途上国の銀行やら企業やらが国際債券市場で「借入まくってる」とか。 Emerging markets may be even more vuln
Shocking US factory orders and Chinese bank woes trigger global flight to safety (衝撃的な米国工場受注データと中国の銀行問題が、世界的な安全への逃避の引き金に) By Ambrose Evans-Pritchard Telegraph: 8:17PM GMT 03 Feb 2014 Analysts label factory figures "absolutely awful", with the real worry being a slump in new orders not seen since the recession of 1980 アナリストは米国工場受注データを「さいてーさいあく」と呼びました…1980年の不況以来という新規受注の落ち込みは実に心配なことであります。 Factory ord
Two monetarist cheers for Ben Bernanke (バーナンキに拍手) By Ambrose Evans-Pritchard Telegraph: 4:52PM GMT 31 Jan 2014 Bernanke, despite his mistakes, is one of the great figures of our age 色々あったけどヤツはやっぱりスゴかった。 Monetarists will not be sad to see the end of Ben Bernanke today. The outgoing chairman of the US Federal Reserve unquestionably saved the world economy after the Lehman crisis in 2008, but only af
Emerging market storm spreads to Russia as rouble wobbles (新興市場ストームがルーブルぶるぶるなロシアに拡大) By Ambrose Evans-Pritchard Telegraph: 8:47PM GMT 30 Jan 2014 Russian central bank vowed "unlimited" intervention to defend the rouble after it fell to a record low against a basket of currencies ロシア・ルーブルが様々な通貨に対して史上最低記録を達成したことを受けて、ロシア中銀はルーブル防衛「無制限」介入を宣誓しました。 The simmering crisis in emerging markets has spread to E
World risks deflationary shock as BRICS puncture credit bubbles (BRICSが信用バブルを弾いたので、世界がデフレ・ショックに見舞われそう) By Ambrose Evans-Pritchard Telegraph: 9:11PM GMT 29 Jan 2014 As matters stand, the next recession will push the Western economic system over the edge into deflation このままだと、次の不況で西側経済はデフレに突き落とされるでしょう。 Half the world economy is one accident away from a deflation trap. The International Monetary Fund
(前編 デフレの論理) 2011年秋、物理学者を色めき立たせる出来事があった。名古屋大などの国際研究チームが、素粒子ニュートリノが光より速く飛んだという実験結果を発表をしたからである。残念ながらと言うか、やはりと言うか、翌年には、実験が誤りであったことが判明して終わったが、もし、それが本当だったら、物理学の基本的な理論は、書き換えられていただろう。 この騒動を思い出したのは、himaginaryさんが1/15にリポートした「投資において企業は金利の低下に極めて非感応的」というFRBの論文を見た時だった。それは、こうした事実が判明した場合、経済学は、「金利が投資や貯蓄を調整する」という理論を書き換えたりするのだろうかという連想である。 もちろん、そんなことがないことは、分かっている。金利の効かない事態は、今に始まったわけではない。1930年代のケインズの昔から、繰り返し指摘されており、その道
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