外食不況が続く中、11期連続成長を続けているラーメン店がある。ハイデイ日高が運営する「熱烈中華食堂 日高屋」だ。首都圏を中心に約325店舗を展開し、年商は320億円にものぼる。 わずか5坪から始めたラーメン店を一大チェーンにまで成長させたのは、創業者の神田正氏(73歳)だ。2014年9月25日放送の「カンブリア宮殿」(テレビ東京)は、神田氏の波乱万丈の人生と、社員を大切にし「人情派」と呼ばれる経営手腕を紹介した。 「村一番の貧乏家」から東証一部上場企業へ 現在の埼玉県日高市に4人兄弟の長男として生まれた神田氏は、自称「村一番の貧乏家」に育った。父は戦争で負傷して働けず、母とともに中学時代からアルバイトをして家計を支えたという。 中学を卒業後すぐに就職するが、飽きっぽい性格で15もの職を転々。24歳でラーメン店のアルバイトを始めた時、客からその場ですぐに代金がもらえることに魅力を感じた。神田