メカニズム[編集] 完成したUP10型パブリカは軽量なフルモノコック構造のボディを採用した。全長3,500 mmあまりの簡素なボディは大きなプレス部材を用いて生産性を高める配慮がなされていたが、デザイン上やや華奢な印象があった。2ドアノッチバックの4窓セダン型ボディを標準とし、2,130 mmのホイールベースの中で、大人4人が乗車できる最低限のスペースを確保していた。それでも当時の軽乗用車よりはゆとりがあり、さらに独立したトランクスペースを設けていた点が長所となった。 軽量なエンジンをフロントアクスルにオーバーハングさせつつ、プロペラシャフト位置も極力低くし、FRレイアウトでのスペース効率の不利を克服する努力がなされていた。プロペラシャフトを持ちながらも全体の軽量化は特筆すべき水準に達し、セダンの空車での重量は、前輪駆動で企画されていた当初の計画を満たす580 kgに抑えられていた。プロペ