中東マネーが債務危機に苦しむギリシャの救済に向かう可能性がある。ギリシャ経済は政府予想よりも速いペースで縮小しており、同国が他国との連携強化を図る一方、投資家らは同国の資産を格安で入手しようと待ち構えている。 前ギリシャ開発相で非営利組織(NPO)、中東・ギリシャ商工会議所(AHCCD)の所長を務めるクリストス・フォリアス氏によれば、中東投資家はギリシャによる資産売却計画の詳細発表を待ちかねているところだという。ギリシャは国際通貨基金(IMF)から救済支援を受ける条件の一環として、2015年までに総額500億ユーロ(約5兆2620億円)の民営化を求められている。フォリアス氏は、9日にアテネで行ったインタビューで「中東投資家はギリシャに迅速に重点的に投資できる最大の資本を手にしている上、ギリシャには潜在的な成長力があり、いずれ危機から立ち直ると信じている」と語った。 ◆銀行経営を下支え 先月