近年「ゾンビ」の学術研究が盛んになっている。映画や美少女マンガ、現実社会のイベントまで、さまざまなカルチャーと結びついてゾンビは増殖し続けている。 もちろんゲームも例外ではない。人はなぜゾンビを、そしてゾンビゲームを楽しむのだろうか。このゾンビ現象は現代社会の何を映しているのだろうか。 2017年3月に刊行された話題の書籍、『新世紀ゾンビ論: ゾンビとは、あなたであり、わたしである』(筑摩書房)。大衆文化におけるゾンビ現象に光を当てることで現代社会を分析しようとするこの本では、「”ゲーム”というメディアが21世紀のゾンビを繁殖させてきた」と、映画とは違うゲームという媒体におけるゾンビの姿についても触れられている。 (画像はAmazonより) 著者は文芸評論家で、SFやアートの界隈でも活躍する藤田直哉氏(@naoya_fujita)。自身も幼少期から数え切れないほどのゲームをプレイし、今もS