ゲームは一般に興奮を高めるものと思われているが、意外にも、怒りを抑えられない子供たちにとって福音になるかもしれない。 米ボストン小児病院では、『RAGE Control』と呼ばれるゲームを用いて、感情の抑制を奨励する方法が試みられている。このゲームは味方の宇宙船に弾を当てないようにして敵機を撃墜するシューティングゲームで、プレイヤーの指にとりつけたセンサーによって、心拍数をモニターする。心拍数が一定数以上に上がると、発砲が不可能になってしまうという仕組みだ。ゲームを継続するには冷静さを保ったままでいなくてはならない。 心理療法を受けたがらない子供たちのために、研究者たちが考案したというこのゲーム。内容を聞くと、かえって怒りが増すのではと心配する人もいるかもしれないが、なかなかどうして、入院患者を相手に行った調査では効果が出ているようだ。 この調査では、怒りを抑制できない9〜17歳の子供たち