お前は本当に面白くない人間だな 良くそれで生きているわ お前、友達いないだろ? 十年以上前に会社の現場で働くオッチャンから面と向かってそう言われた。僕はへへ、と笑ってその場は過ぎ去ったが、内心は穏やかではありませんでした。 確かに僕は面白い話ができる人間ではなかったし、口数も少なく決して会話に花が咲く事はなかった。今でも同じ様な感じです。 僕の周りには話が面白く、常に人を笑わせている人がいた。笑わせるに至らなくとも多くの人は面白ろ可笑しく会話に加わっていました。 僕は其れができなかった。しかし、そんな人々を羨ましく思い、いつも外から眺めていました。 無論のこと友達も多くはなく、殆ど居ないと言った方がよかった。人と話したい欲望は強いものの、いざ話すとどう話して良いか分からず次第に苦痛となっていた。人が多くいる場でも頭の中は自分の殻に閉じこもっていました。そうなると一人になって好きな読書をして