プロ野球の12球団で唯一、DeNAには「チーム付英語教師」という役職がある。外国人選手とのやり取りを円滑にするなど、球団スタッフの英語力を高めるため、2018年から置かれた。 平川ブライアンさん(44)。昨年2月の春季キャンプからチームに同行し、空いている時間には1回につき30~45分間、球団スタッフと英会話を重ねてきた。練習も手伝い、選手ともコミュニケーションを図っている。 米カリフォルニア州出身。1998年に現地の大学を卒業した後、初来日した。横浜を訪れると、人々が街中に設置されたテレビを夢中で見ていた光景が、印象に残った。この年、ベイスターズは38年ぶりのリーグ優勝と日本一を達成。テレビには躍動する選手たちが映っていたのだ。 一度帰国し、高校で数学を教えた後、再来日した。球団が英語教師を募集しているのを日本人の妻が見つけ、応募した。「大学までは、ずっとサッカーをやっていたんだけど」。