哲学を一生の仕事としようとしたのは、明らかに戦争の影響であった―。日本とは何かを問い続け、独自の「梅原日本学」を確立した哲学者の梅原猛さんは、著書でそうつづる。自らの道を決定づけた戦争とは、そして混迷を深める世界が今、見つめ直すべき思想とは。戦後70年となる来年、90歳を迎える梅原さんに聞いた。(記事は2014年10月18日に配信。肩書などは当時) 日本から人類救済の哲学を 未来への理想捨てずに 梅原猛さんに聞く ―梅原さんの戦争体験とは、どのようなものだったのでしょうか。 「私はちょうど『最後の戦中派』の世代です。戦争がどんどん激しくなり、赤紙で召集されたら、死ぬのが分かっていても戦地に駆り出される。敗戦が確実と思われる状況なのに、どうして死ななければならないのか。それが必然であるならば、死の理由をどこに求めるのか。旧制高校時代から、そのことばかり考えていました」 ▽後ろめたさ 「勤労
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