円高が進んでいる中、9月15日に政府・日銀は為替介入を実施したが、その効果は一時的であったようだ。 さて、この円高、よく「円高ではなく、アメリカの経済事情によるドル安なんだ」とか「実質実効為替レートでみれば、現在の為替水準はそれほど円高ではなく、日本経済に影響はない」という主張に出会うことがあるが、本当にそうなんだろうか?という疑問があった。 この疑問に解りやすく解説してくれているのが、VOICE11月号に寄稿されている飯田泰之先生の「いま本当に円高なのか?」である。 まず、「為替とは何か?」の解説から始まる。 (1)為替レートは二国の通貨の交換比率であり価値の比率である、(2)潤沢にあるものの価値は低く、相対的に希少なものの価値は高い、ということを理解することが大切である。 このことを念頭に、現状の為替レートを見てみる。 よくアメリカの経済情勢の視点から「円高ではなく、ドル安なんだ」とい