Kerberos認証とは、ネットワーク越しでアクセスするユーザーを認証するプロトコルである。仕様は、RFC4120やRFC4121で規定される。マイクロソフトのActive Directoryなどが対応している。 Kerberos認証では、「チケット」と呼ぶデータを認証に使う。ユーザーがサーバーにアクセスしようとすると、サーバーはアクセス権を持っているユーザーかどうかを判断する。このとき、ID/パスワードといったテキストのアカウント情報で認証を行うと、暗号化しない限り、ネットワーク上にアカウント情報が平文のまま流れてしまう。そこでKerberos認証では、クライアントのIDやタイムスタンプ、有効期限が含まれるチケットと呼ぶデータを使って認証する。こうすることで、アカウント情報を漏洩しにくくする。 Kerberos認証の仕組みを、Active Directory環境を例にして説明する(図)。