スパイスとサウナの旅にしよう、そう決めていた。スパイス×サウナだなんて、想像しただけで快楽の坩堝に蕩けてしまいそうではないか。土日を入れて三泊四日のささやかな夏休みであるからして、行先は神戸・京都に決定した。わりとすんなりと。関西方面はカレーとサウナの文化が関東に比べて何歩も先を行っている印象だ。とは言え、実際のところは、気まぐれなスケジューリングと胃袋の問題で、スパイスらしいスパイスは二食しか食べていないし、サウナもせいぜい3ヵ所といったくらいなわけだけども、それもまた旅の醍醐味だろう。どう考えても長くなりそうだが、旅の記録を簡単にまとめておきたい。 初日。久しぶりに乗る新幹線ははやかった。それは目的地に早く着くというのはもちろんなのだけども、体感として”速さ”を圧で感じてしまう、そのことに新鮮に驚いた。機内に乗り込む前に、東京駅のグランスタで駅弁を買う。駅弁は旅の始まりであるからして、